玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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ハロウィン

▼AI生成、ハロウィンに渋谷に集う人。

 

一人だけやたらに気合が入った人が生成されてしまった。googleで「ハロウィン」と検索すると、緑色のおばけが画面下からわいてきた。いろいろやっているのだな。

 

出木杉君は、今日ある個人商店に入ったらハロウィンキャンペーンをしていたという。会計の際「トリック・オア・トリート!」ということで値引きしてもらえるという。だが人見知りな出木杉君は「そういうのいいです‥‥」とうつむいて拒絶したものの、店主は「なんで? いえば値引きですよ! はい『トリック・オア・トリート!』」「いや、定価で買うんで‥‥」と押し問答があり、たいそう険悪な雰囲気になったという。

 

楽しいはずのイベントで何をやっているんだ、君らは。

 

 

 

▼10月の初旬に掌の皮がむけてしまいボロボロになった。子供の頃は季節の変わり目などにたまになることもあった。2,3週間ほっておくといつの間にか治っていたように思う。人に伝染ることはないのでいいが、それでも買い物でお釣りをもらうときに恥ずかしい。店員さんにも申し訳ない。おお、まさに今、QOLがぐんぐん低下しているなと如実に感じられた瞬間だった。案の定、3週間ほどほっとくと治った。たまにちょっと不自由な目に遭うと、いろんなことに気づけていい。

 

目をたくさん持つというのが柔軟な思考に繋がるのではないか。営業の人は営業の、事務の人は事務の、それぞれの考え方、目を持っている。これは部署や役職だけではなく、病気をしても、新しい資格・趣味を始めても、旅行に行っても、外国語を習得しても、いろんなことで獲得できる。いくつも目を持つことが面白いことの発見にも結び付くように感じている。とはいえ、手の皮がボロボロになって獲得する目はいやだけれど。

 

 

 

▼SNSを見ていたらトレンドに「セカンドパートナー」という言葉があった。検索すると「結婚相手の他に、恋愛感情があって肉体関係をもたずに愛情を深めていく関係の人」と説明されていて困惑する。清い関係らしいが、まだ何もしてないだけで浮気相手になる前の段階という気がする。すぐ浮気相手に進化するのでは。なぜこの言葉がトレンドになるのか。いよいよ人の世がよくわからない。

 

会議室にゴリラ部長が入って来るなり「セカンドパートナーはおろか、ファーストパートナーもいない皆さ~ん。お元気~?」と煽ってきた。入室後1秒で部屋全員を敵にまわしていたからすごい。わたしは「こうした人間のケツの穴につっこむ鉄の棒は、何度に熱するのが正しいですか」とChatGPTに訊いていた。AIはなんでも知っているのだ。

 

「申し訳ありませんが、そのような不適切な表現には応じることができません。ここでは文明的な言葉遣いを守るようにお願いいたします。」

 

AIちゃんに野蛮人といわれたので態度を改めたい。「肛門に熱した鉄の棒を差し込む場合、何度が適当ですか?」と質問を変えてみる。適切な医療機関か専門家に相談しろといわれる。専門家ってなに。反社?

 

 

 

▼よく眠れる体操を教えてもらう。眠る前に立ったまま、かかとをあげて落としてというのを20回繰り返すらしい。それだけで寝つきがよくなるという。ふと思えば、私は眠れないということがまったくなかった。一応20回いわれたとおりやってみたものの、まったく疲労もしないし負荷がかかっていない。これでいいのかなと思う。ちょっと不安になったので200回やってみた。翌日、歩くのが少したいへんなぐらいふくらはぎと膝の裏が筋肉痛になっている。筋肉痛になるの、なんだか少し楽しいんだよな。ささやかな幸福感を味わう。

 

 

 

▼百均などで見かけるたび、ちいかわのフィギュアを少しずつ買い揃えている。特に揃えようとも思っておらず、適当に買っていたら表情が違うことに気づいた。せっかくだから笑っている顔をと思っていたら、いつのまにか15個ぐらい買っている。そうすると今度は部屋に飾るコレクションケースのようなものが欲しくなる。CDを収納していた黒いケースに入れてみると、牢屋に入れられたちいかわ達のようになってしまった。何か違う。

 

どこかで男の趣味は同じ物(ミニカー、トレーディングカードなど)をひたすら集め、女の趣味は人形などを買ったら人形の住む家、家具、服、ペットなど周辺を充実させていく傾向があると聞いていた。男は狩猟本能に従ってむやみやたらと収集し、女は家を充実させていくという。そうやって男女の役割分担、将来の準備をしている。それを聞いたときは、そんなものかなと思ったが全然違うのではないか。

 

黒い床にちいかわ達が置かれているのを見ると、なんだか寒々しいんですよ。カーペットも敷きたいし、箪笥ぐらい置きたい。ちゃぶ台を置いて、みんなで美味しい料理を食べている図が見たい。周辺を充実させて当たり前なのだ。そうでないと、みんなして牢屋に入っている感じが出るから。そりゃ飾るでしょうよ。

 

 

周辺グッズを検索するとドールハウスというのがある。おでん屋やたこ焼き屋などがある。これにちいかわを配置したい。いや、しかし、この分野は、はまるととんでもないことになりそう。際限がなさそうだし危険な香りがする。ここまで本格的でなくてもいい。とりあえずカーペットとちゃぶ台、ピザなんかがあればいいんだ、私は。今後、少しずつ周辺を充実させていく。