▼梅雨は明けてないものの、いきなり真夏の蒸し暑さ。もう、堪忍しておくれやす、許しておくれやす。頭の中の芸妓が、稽古をほうりだして里に帰りたがる暑さ。というか、気持ち悪い始まり方をしてしまったな。あぢい。
そんな中、今年も遂に“クーラー起動の儀”が行われた。この瞬間はいつも緊張する。ロケット打ち上げのスイッチを押す人もこんな心境なのでは。おおげさ。とにかく、動かなければ即買い替えである。よくテレビで「5月か6月の間に試運転をしておきましょう」といっている。それでは駄目だ。
5月か6月にクーラーの不調がわかれば、いくらでも対応ができる。7月半ばにクーラーの故障がわかれば、もうどうしようもない。電気屋で新品は購入できるが、いつ取り付け工事をしてくれるかもわからない。場合によっては9月にずれ込むかもしれない。そんな取り返しのつかない状況での“クーラー起動の儀”。ヒリつくねえ……脳汁ダラダラ出るねえ……ぐへへへ。しかも、25年は稼働しているクーラーで、いつ壊れてもおかしくはない。興奮しないわけはないだろう。
震える手でリモコンを押すと、太古の眠りから目覚めた機械の如く「ガガ……ガガガ……」と鈍い音を立てて送風口が開き、ぬるい空気を送り始めた。おお、今年も生きていたか……。まだいけるのか、おまえは……。古い戦友に巡り合った、そんな感慨がある。というか、家には80歳を超える母がいるわけで、熱中症のリスクをおかしてまでこんなギャンブルをやってよいわけがない。脳汁出るとか、喜んでいる場合じゃないんだよ。つい、掃除などが面倒で試運転が7月にずれ込んでしまう。来年はもっと早く、というのは毎年思っているような。ともあれ今年も、無事に二台とも起動した。
夏が来た。
▼いまごろ『ポケモンGO』を始めている。楽し。モンスターボールを投げてポケモンを捕まえる作業の繰り返し。今は10周年なのか、服を着たいろんなバージョンのピカチュウがいる。むしろ、ピカチュウしか出ないことがある。指紋がなくなるほどモンスターボールを投げ、無心でピカチュウをゲットしまくった。攻略wikiを読んだところ「ピカチュウ弱いから育てる価値なし」と書かれていて悲し。かわいいから、ええでしょうが。
ポケモンにはそれぞれ強さがあり、星3というのを育てるといいらしい。これはあれか「厳選」というやつか。はまりこんだら抜けられない沼の予感。どないしょ。そもそも今なぜ『ポケモンGO』かといえば、ほったらかしていたポイ活をまたやりだしたからである。小銭を稼いでいく。
ポイ活のゲームというのは連射を強いられることがあり、その単調さがしんどいときがある。連射アプリというものがあるのではないかと思い、ストアを検索したらあった。考えることはみな同じなのだ。喜び勇んで連射アプリを入れたものの、快適になったかと思えば、アプリを起動するたびに広告が流れるので閉口する。
結果、AIで連射アプリを作ることにした。PCとスマホを繋ぎ、コマンドプロンプトで動作するものにした。当たり前だが、自作ならば広告もつかない。ほほほ。連射アプリの他に広告排除アプリも作れるが、それは規約違反になりそうなのでやめる。広告排除のやり方もいろいろあり、広告データそのものをブロックしたり、広告を超早送りで表示する(実質0秒で表示)など、いろんなやり方がある。
少し疑問に感じたのは、広告排除アプリがGooglePlayで堂々と公開されていること。YouTubeなどの広告をブロックされることは、Googleにとっては迷惑なはず。GoogleはYouTubeを買収したのに、なぜ自社の広告利益を害するアプリの配信を認めているのだろう。調べてみると、YouTubeでは広告排除アプリを使用することは規約違反になっていた。だが、広告排除アプリそのものの掲載を拒否することは、Googleにとってマイナスに働くことになる。ブラウザで圧倒的なシェアを持つGoogleが、アプリを自社利益のために排除したということで反トラスト法(日本の独占禁止法に近い)違反に問われる可能性があるという。Googleにとっては広告排除アプリを見逃すほうが、反トラスト法違反によって罰金を課されるよりはマシということになる。
広告排除アプリはGoogleのお目こぼしによって許されているという、わりとどうでもいい学びを得た。
▼映画の感想『日本鬼子』を書きました。日中戦争時、中国でおこなった残虐行為を証言した兵士たちのドキュメンタリー。あまりにも惨く、観ていて苦しくなる内容でした。インドネシアで起きた虐殺についてのドキュメンタリー『アクト・オブ・キリング』を観たときも少し具合が悪くなりましたが、このドキュメンタリーはそれ以上かもしれません。
昭和の日常と騒がしい世界
▼猛暑の中、買い物へゴー。今年は過ごしやすいと聞いておりましたが。集合住宅の駐車場では小学生男子どもがキャッキャしている。「七夕って織姫と彦星がチョメチョメする日なんだぜぇ~」と盛り上がっていた。チョメチョメて。ミニ山城新伍みたいな奴がいる。この町内は昭和なのか。
「チョウメチョメ! チョウメチョメ!」という謎の手拍子で盛り上がるアホの歓声を聞きながらスーパーへ。『マンドゥ餃子』を買う。ニラの香りが良く、家で作った餃子と似た味がする。ほほほ。おいし。
▼今年の6月は例年になく過ごしやすい気候だった。先日、母の付き添いで病院へ行ったところ、医者が「今年の夏は猛暑らしいよ」といい、ニヤリと笑った。うへぇ。不吉な予告やめて。
掛かりつけの病院がリフィル処方箋に対応したと、院内のモニターで宣伝していた。リフィル処方箋とは、症状の安定している患者は最大三回まで診察を受けずに薬を受け取れる処方箋のこと。母は血圧の値は安定しているので、リフィル処方箋で十分だろう。医者にリフィル処方箋をお願いしたら「まだ出し方がわかんないや。次までに勉強しとくからごめんねえ」といわれる。正直な先生。この病院は、やる気があるのかないのかわからないから、今一つ心配ではある。
リフィル処方箋は厚労省が推奨しているが、医療機関としては歓迎しているのだろうか。今まで三回分の診察が一回で済んでしまえば診療収入も安くなる。しかし、人手不足の問題もあるわけだから、業務に関わる人数を減らせるなら歓迎なのだろうか。などと。
▼ワールドカップを観ている。ノルウェー×ブラジル戦を観たがノルウェーのFWハーランドの活躍でノルウェーが勝利した。ブラジルをもってしてもハーランドは止められなかったかという。ただ、ブラジルがいうほど悪かったかといえばそんなことはなく、ノルウェーのキーパーがスーパーセーブを連発したことが大きい。ノルウェーが途中から投入したオスカー・ボブがブラジルのディフェンスを攪乱したことも大きかった。ヌルヌルしたドリブルで、ブラジルDFに1対1を積極的に仕掛けていく。ボブは一人だけ南米の選手みたいな動き方をするんだよな。髪型もアフロで南米っぽくてたいへんよろしい。面白い選手。明日はノルウェー×イングランド戦、楽しみ。
アメリカ×ベルギー戦はトランプ大統領が、レッドカードでベルギー戦に出場できないバログン選手(アメリカ)を出場させるよう介入したことが話題になった。相変わらずめちゃくちゃなジジイである。FIFAはトランプ大統領の介入を受けて、バログンの出場停止処分を1年間猶予すると発表。FIFAの異例の決定に批判が殺到した。
アメリカのサッカーファンからすれば、勝ってもズルをしたようで素直に喜べない。もし負ければズルをして負けたのだから尚更みじめだ。トランプ大統領は嘘をついても勝てばいいと思っているから、そういうスポーツファンの気持ちがわからないのだろうか。
結果はベルギーがアメリカに4対1で勝利した。アメリカチームは勝負に集中しにくい状況で、やりにくかっただろう。サッカー選手のキャリアで4年という期間は長い。次の大会で代表になれる保証もないし、あるいはケガをしているかもしれないし、選手としてのピークを終えているかもしれない。簡単に「次がある」とはいえない。アメリカチームは気の毒だった。
トランプ大統領はサッカーには興味がないだろうけれど、自分が介入して選手を出場可能にしたという実績が必要だったように思える。裏で介入すれば自分の名前は出ない。しばしばサッカーでは試合後に記録の変更(ディフェンダーに当たって入った自殺点が、相手選手のシュートによる得点に変更されるなど)がある。しかし、これでは支持者にアピールしない。11月の中間選挙に向けて、人気取りのためと影響力を示すためには目立たねばならない。それで自分からFIFAの会長に電話したと明かしたのだろう。
こんな無茶を受け入れるFIFAにも問題がある。世の中が滅茶苦茶になるというのは、独裁者だけではなく、独裁者におもねる側も大きな問題なのだろう。アメリカがイランに侵攻したとき、イランの小学校に誤爆して160人以上が亡くなった。あのとき高市総理はトランプ大統領を非難することはせず「世界の平和と繁栄をもたらすのはドナルドだけ」と追従してみせた。みずからの利益だけを考え、卑劣な行為について非難しないことが、現在の混沌とした世界情勢の原因の一つなのかもしれない。
▼映画の感想『スペシャルズ』を書きました。邦画では珍しいダンス映画でした。おじさんのかわいさについて考えさせられる映画でした。
2026年上半期に観た映画など
▼良かった映画25位まで、シリーズもの3本を挙げました。今年はあまり本数を観ていないこともあって、これというお気に入りの一本はなかった。佳作が揃った感じ。偉そうだなオイ。サスペンスと差別を扱った作品が多かったように思います。
【映画25本】
1 search/サーチ
2 ビリーブ 未来への大逆転
3 ゴッド・セイブ・アス マドリード連続老女強姦殺人事件
4 かけだすモナカ 響け!ユーフォニアム
5 百円の恋
6 赤い殺意
7 動物界
8 サバイバルファミリー
9 クライム101
10 キャッチ・ア・キラー
11 シンシン / SING SING
12 国宝
13 ソフト/クワイエット
14 イゴールの約束
15 正欲
16 理想郷
17 WOOD JOB!(ウッジョブ) ~神去なあなあ日常~
18 エディントンへようこそ
19 バレリーナ:The World of John Wick
20 エイリアン:ロムルス
21 ひつじ探偵団
22 Mercy/マーシー AI裁判
23 キル・ビル Vol.1
24 人質 韓国トップスター誘拐事件
25 ニューオーダー
【シリーズもの3本】
1 ザ・ボーイズ(シーズン5 全8話)
2 葬送のフリーレン(2期全10話)
3 シークレットNGハウス(シーズン2 全4話)
『ザ・ボーイズ』がついに完結した。奇しくも現実の政治状況を色濃く反映することになった作品で、それでもエンタメ色は強く、すばらしかったですね。
▼ワールドカップ日本×ブラジル戦を観る。試合開始時間が深夜2時ということで観るのを迷ったが、午後10時に眠ってから2時に起きることにした。眠れないのだった。それでもうつらうつらし、何度か起きては「まだか……」とまどろみ、いよいよ本当に眠くなった頃に携帯のアラームで起こされた。むむむ。まあ、観たのですけど。
日本代表の選手はほぼヨーロッパでプレイしていることもあり、当たり負けすることも、物怖じすることもなくプレイしているようですごい。今回のワールドカップでは監督はじめ、選手が「世界一」という言葉をしばしば口にしていたのが印象的だった。これまでも「世界一」と口にしていたが、それは戦う前に「ベスト16」などというわけにもいかず、建前としての響きがあった。だが、今回は本気で世界一といっていたように見えたし、そういっても恥ずかしくないほど強くなっていたことに感心した。
ボールの保持率も前半と後半で大差はなかったように思う。ただ、その質が違っていて、前半は日本の堅い守りにブラジルを攻めあぐねていた。ブラジルにボールを持たせていても問題ないという作戦だったのだろう。後半は、前半に抑え込まれていた中央のヴィニシウスを左サイドに移したことで自由にボールを持たれてしまい、日本のディフェンスに綻びが生じた。押し込まれることが多くなり、危ない場面が増えた。GKが鈴木彩艶でなければ4点ぐらい取られていてもおかしくなかった。1対2というスコア以上に実力差はあったように思う。個々の力の差は大きく、それでも前半終了時には勝てる可能性を感じさせてくれた。10回やれば、1、2回は勝てるような感覚があった。それは本当にすごいことだと思う。
サッカーは野球と違い、シームレスに展開するので、動きが早くてどこを見てよいかわからないときがある。ボールを持ってない選手も誘導的な動きをして他の選手をサポートするわけで、いろいろ見なければならない。ジジイにはつらいスポーツではないか。ヨボヨボ。難しい。サッカーを観ていると、なんだかわからないうちに流れが悪くなって押し込まれて負ける、ということがよくある。カードゲームの“わからん殺し”というか。
仕事でもごくたまにありますが「このプロジェクトはどうもうまくいかない」という感覚があり、プロジェクトチームのメンバーも何が悪いのかわからないまま修正できずにキャンペーンが終了してしまい、成果が今一つという。今回のサッカーでいえば、後半からブラジルがヴィニシウスを左サイドに変えたことで、明らかに試合の流れがブラジルに傾いてしまい、結局最後までその悪い流れを修正できずに負けたように見えた。
ああいうところがサッカーの面白さというか。見る人が見れば改善点は一目瞭然なのかもしれない。ブラジルのアンチェロッティ監督はきっと問題箇所が一目でわかる人なのだろう。しかし、日本は欠場者も多くて残念だった。南野、久保、三苫、遠藤がいればあるいは……、そう思わせてくれる内容だった。でも、可能性は多いに感じる戦いで、本当にこの先が楽しみですね。