玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

このブログの内容はすべてフィクションです

サッカーに詳しい

▼AI生成、ハロウィン。

 

やや早いがハロウィンの画像を作ってみた。この画像を生成したプロンプトは下のもの。

 

 

絵文字でも画像生成できるのだな。「Happy Halloween」を入れなくても似たような画像が生成された。驚いたけど、内部的に絵文字を「candy,candy,pumpkin,moon,ghost……」などと変換しているだけで、とくに驚くような話ではないのかもしれない。それより、どこにも「girl,woman」と入れてないのに女性が出力されるほうが不思議かもしれない。良かれと思って勝手に女性を入れてくる。AIにはそういうところがある。反省してほしい。

 

 

 

▼半年に一度ぐらい、この日記の感想をメールでくれる中学生がいる。ずいぶん前からメールをもらっているから、ひょっとするともう中学生ではないのかもしれない。すでに高校生、いや社会人かもしれない。時の流れ恐ろし。

 

頂戴したメールに「最近キレが出てきましたね」とあった。そうか、ついに私も日記にキレが出てきたか。やがてコクと苦味が出て、最終的に腐るのではないか。などと照れ隠しに書いてしまったが、正直にいって今年一番嬉しかった。なにせ褒められることのない人生。今年一番どころか、ここ5年ぐらいでもっとも嬉しかった。皆様に申し上げたいことは「もっと褒めよ」ということ。やっぱりね、人は褒められることでどんな高い木にも登れるし、火星へもいける。

 

勢いだけで書いてしまったが、いざ褒められるとサッパリ。

 

 

 

▼相変わらず、みうらじゅんの『郷土LOVE』を読み続けているが、みうらじゅんは本当に変な趣味が多いと感心する。趣味で「映画鑑賞」「読書」「ランニング」などと挙げたとしても、それは用意された趣味でしかない。どこで口に出しても恥ずかしくないし、さあこれで楽しんでくださいという提供された娯楽に感じる。人々に認知されている安心して挙げられる趣味であるが、はたしてそれは本当の趣味かという。オリジナリティがない。趣味にオリジナリティを求めるのもどうかと思いますけど。

 

気分転換に、日本不審者情報センターのサイトを眺めている(フシセン鑑賞)。これもただ眺めるだけではなく、面白い情報を記録して収集すれば立派な趣味になるのかもしれない。そこまでの根気がないのだけど。

 

お薦めなのが(声かけ)事案である。特に犯罪でもなく微笑ましいものも多い。

 

■実行者の言動や状況 ・女子生徒らに声をかけた。 ・「お金って働かないともらえないんですか」

 

■実行者の言動や状況 ・男児に声をかけた。 ・「サングラスかっこいいね」

 

■実行者の言動や状況 ・手を上げて横断歩道を渡っていた児童に、声をかけた。 ・「何で手を上げとるんだ、意味あるのか、明日もくるからな」

 

こういったものの間に「刃物を持ってうろついていた」とか、本当にヤバイやつが混じるからな。油断できない。フシセン鑑賞は、たまに予想外の物件に遭遇するし、仕事で飽きたときなどにお薦めしたい。そういえば近頃急に寒くなってきたが、めげずに下半身露出も増えている。寒さに負けてなくて偉い。

 

 

 

▼サッカー日本代表強化試合日本×カナダ戦を観る。最近サッカーばかり観ている。

少しだけ観方がわかってきたような気がする。これは日本の4点目の得点の場面。カナダのパスをカットして、そこから日本は田中碧選手にうまく繋いで見事なシュートを決めている。この動画は、カナダの選手が長めのパスを出す場面から始まる。始まりが間違っているように見える。この場面ならディフェンダーは一度キーパーにボールを戻して、左サイドにボールを渡すほうが安全だったかも。キーパーも含めて短いパスを繋いで前線にもっていくサッカーを、ブライトンの試合ではよく見かける。ただ、そういったサッカーをするには球を奪われにくく前を向ける選手(カイセド、マクアリスタのような)がいるといいのだろう。二人とももうブライトンを出たが。

 

前に蹴り出してしまえば動画のようにカットされることもあるし、うまく味方のところにボールがいっても滞空時間があるので敵が寄ってきてしまう。その場合、競り合いになるからボールを奪われる危険も多い。日本はフィジカルでも負けてなく、ボールを持った相手に対し2対1でプレスをかける素早さもあった。だからこのパスは悪手だったのではないか。無理に前に送ることはなかった。キーパーやディフェンダーが大きくクリアするようなやり方は、パスの出しどころがなくやむなくだとか、どうしようもなくて出すのなら仕方ない。中盤の選手の能力が高いならともかく、運任せにもなるのでやらないほうがいいように思える。ブライトンがなぜ細かいパスを繋ぐサッカーにこだわるのか、その答え合わせを見たようだった。将棋のように、今の手はどうだったとか、検証しながら観られるからサッカーは面白いのかもしれない。

 

部屋に奇妙な虫が出る女こと虫ちゃんと話す。「最近サッカーを観ている」というと「あたし、サッカー詳しいですよ」と返ってきた。日本×カナダ戦でゴールを決めた田中碧選手のことを聞く。代表に呼ばれるとゴールを決めるし、先日のカナダ戦でも2ゴールを決める大活躍だった。それでも田中碧選手の良さがわからない。サッカー観始めたばかりで、そもそもよくわかってないのだけども。

 

虫ちゃんは目を閉じ、顎の下に手をあてて考える素振りをする。「田中碧はですね‥‥ズバリ、顔がいいんです! いやもうたまらなくないですか? 俳優でも全然イケますよ」という。それ、サッカーとまったく関係ないのでは。虫ちゃんに「サッカー詳しいって、サッカーやってたの?」と訊くと「やってはいないです」と答える。「部活のマネージャー?」「マネージャー‥‥そういう役職もありましたが、マネージャーではない」「ということは、ただのサッカーファン?」「いや、ファンではない」「え? ファンじゃないの?」「はい。オフサイドもよくわかりません。だけどサッカーを支えていた‥‥とはいえる」。

 

詳しく話を聞いてみると、虫ちゃんが高校時代にバイトしていたファストフード店に、練習を終えた高校のサッカー部員がよく来ていたのだとか。いや、おまえ、まったくサッカーと関係ないだろうが。「でも、私はサッカーを支えていたし、それにそのサッカー部の部員からバイト中に3回も告白されたんですよ。しかも3人ともフリました。これ、私がサッカーに対して3-0で勝ったってことですよね!」おまえ、2度とサッカーに詳しいとかいうなよ、と思いました。

 

なぜ振ったか訊くと、声が大きくて迷惑、トレイなどの返却が雑、テーブルを汚く使う、人としてダメということだった。確かに。さらに、虫ちゃんに振られた部員が「俺、この前、この店のバイトの子にコクってフラれちゃったよお~」などと大声でしゃべっており、そのデリカシーのなさに呆れたのだとか。「サッカーやってる男はバカでガサツだからダメですね。田中碧以外」と語っていた。

 

 

 

▼映画の感想『ピッグ/pig』を書きました。ニコラス・ケイジ百作目の長編作品。誘拐された豚を探しにいく、ちょっと文学的な香りのする作品。地味で不思議な雰囲気の映画でした。