玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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震えて眠る

▼AI生成、切り株で休む子供。

 

思っていたのと全然違う、ちびキャラみたいなのができてしまったな。やる気のなさがよいな。このブログのイメージキャラクターにどうでしょうか。

 

 

 

▼急に寒くなって驚く。夏から一足飛びに冬の予感。何か秋らしい物をと、サンマ、柿などを食べた。サンマは痩せ細っており、柿はまったく甘くなかった。秋の味覚、不発。夜はまだ毛布を出しておらず、タオルケットで震えながら寝た。

 

「心に残った言葉ってありますか」と、出来杉くんから訊かれた。しばらく考えたがふと思い浮かんだのは飯島直子のことだった。もうこれは20年前なのか30年前なのか、あれは『DAISUKI!』という深夜のバラエティ番組だったと思う。中山秀征、松本明子、飯島直子の三人でロケをする、何が面白いのかわからないユルユルな番組で、でもなんとなく観てしまう不思議な魅力があった。そこで飯島直子が「今まで付き合った男の人で、家に本棚があった人がいなかった」といった。その言葉が心に残っている。心のどこかで家には必ず本棚があると信じこんでいて、偏狭な思い込みがあった。本棚がない家もあるというごく当たり前のことに気づかされたし、本棚がないことをまったく恥じない様子の飯島直子がみょうにまぶしかった。

 

本など読んでも読まなくてもいい。でもどこかで、本ぐらい読んでないと恥ずかしいという気持ちもある。飯島直子にはそんなつまらないこだわりは一切なかった。本当に自分に自信があるのだと感心すると共に、飯島直子の元恋人であるTUBEの前田さんなどは、やっぱりちょっと恥ずかしかったのではないかと勝手に同情した。そんなことを出木杉くんに話したら「いや、仕事で心に残った言葉を聞きたかったんですけど‥‥」といわれた。なんだ仕事か。最初からそういってくれればいいのに。ないです。

 

 

 

▼彼女いない歴=年齢の卑屈くんが婚活を始めた。卑屈くんも三十代半ば、そろそろ焦ってきたという。付き合う女性には隠しごとをせず、本当の自分を知ってほしいのだとか。自分の知り合いをSNSで検索し、その生活が充実しているのを見て妬んだり、発狂したりするのが趣味という、本当の卑屈くんを知ってもらっていいのだろうか。卑屈くんの最近の趣味といえば、Yahoo! 知恵袋でおかしな質問や回答をしている人を追っかけ、その頭のおかしさを楽しむことだという。おまえも異常者なのでは。嫌だよ、そんな趣味。

 

卑屈くんは本当の自分を知ってほしいという想いから、メッセージを交換した相手に「実はこういう趣味があって‥‥」と、Yahoo! 知恵袋の話をすると、必ず相手から連絡を絶たれるらしい。そりゃそうだ。仮にだが、相手が「すてきな趣味ですね。私もやってみたい!」と乗ってきたらどうなのだ。その人、とてもまともな人間に思えないのだけど。

 

本当の自分とはなんなのだろう。たとえヘンテコな趣味があり、それを隠したとしても「ヘンテコな趣味を隠すのが本当の自分」という解釈もできそうではある。みな、どの程度まで相手に開示するものなのだろうか。

 

 

 

▼何かべつに書きたい話があったはずだが卑屈くんのことを書いたらどうでもよくなってしまったな。そういえば心温まるニュースがあったはず。

 

ゴロゴロするだけ「怠け者選手権」、1か月突破の新記録続々 モンテネグロAFP

 

とにかくひたすらゴロゴロすることを競うという。競うというのだろうか。寝たり、スマホを使ったり、客の来訪はOKというゆるいルールで、これならば誰でもできそうだけど。8時間ごとに15分の休憩があるが、休憩いりますか、それ。休憩時間に運動したりすんのかな? ロシア人とウクライナ人の参加者もいたという。ここに出場しようという人は、絶対戦争に参加しないだろうな。

 

記事の中で気になったのは「(参加者たちは)皆、家族や仕事、学業などはひとまず放置している」という文言。ひとまず放置していいのか、あとあと問題にならないのか。世界にはいろんな人がいて、いろんな催しがある。