玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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春の七草

▼正月一週目はまだおとそ気分が抜けきらず、成人の日が終わってやっと正月が終わった気になる。今年もSNSで、南国の極楽鳥のように派手な成人をみて正月気分を満喫した。あれぞ正月。格闘ゲームのキャラみたいな衣装で参加してくる成人がいるけど、あれはレンタルなのかな。それとも誰かが作って後輩に引き継がれていくものなのだろうか。謎。私も世紀末覇王伝説みたいなかっこうがしたかった。独特の文化で楽しい。

 

 

 

 

 

▼七草がゆの季節。せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ、という憶え方がある。これ、五七五になってるんですね。ふと気づいて、ひとり興奮した。「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ」までは五七五だが、すずな・すずしろがどうも据わりが悪いと思っていた。検索すると「すずな・すずしろ」を合わせて七にして、これに「はるのななくさ」を加えて、「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ すずな・すずしろ・はるのななくさ」で五七五七七の短歌として憶えるらしい。

 

五七五七の状態だと中途半端なかんじで憶えにくいが「はるのななくさ」を加えて五七五七七にしたほうが、文字数は増えるのに憶えやすくなるのが不思議。やはりリズムなのかな。

 

「どうこれ、すごくない?」と、部屋に奇妙な虫がでる女こと虫ちゃんにいったところ「は?」といわれてしまう。私のいったことがまったくわからなかったらしい。正月早々、おっさんが奇妙な呪文を唱えて興奮していると思ったのだとか。虫ちゃんは「七草がゆってなんですか?」といった。そこからなのか。だが、そもそも私も七草がゆ食べてないんだよな。失われつつある正月文化。おせちも作らなくなり、年賀状が減り、七草がゆもなくなる。羽根つきなど、私の子供の頃には誰もやっていなかったし、凧揚げやコマ廻しをする子供もいなくなった。さびしいことに思えるかもしれないが、今の時代にあった新しい正月らしさも出てくるのではないか。極楽鳥みたいな新成人とか。さしあたって、あれぐらいしか思いつかないけども。べつに出てこなくてもいいと思います。

 

 

 

 

▼映画の感想『リチャード・ジュエル』を書きました。1996年に米アトランタで起きた爆破事件を基にした映画です。賛否両論ありますが、そういった背景も含めて好きな作品です。とてもよかった。