玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

このブログの内容はすべてフィクションです

懐かしのサクマ式ドロップス

▼映画を選ぶときの基準はいくつかある。監督、俳優で選ぶことが多いですが、好きなジャンル、興味をひかれるポスター、奇抜なタイトル、好きな芸能人が薦めていたとか、いろいろ。他にもいくつか選ぶ理由があって「雪景色のある映画」は無条件に観てしまう。どういうわけか惹きつけられる。

 

でも、雪とか氷のある映画って不思議と当たりが少ない印象。今回観たリーアム・ニーソン主演の『アイス・ロード』も正直なところどうでもいいサスペンスだった。雪景色もしくは氷映画は名作率が低いような。同じ雪景色映画ファンのために、雪や氷の映画をいくつかあげてみます。そんなファンいるのかわからないけど。一応、好きな順に並べました。

 

生きてこそ

ぼくのエリ 200歳の少女

南極料理人

インターステラー

素晴らしき哉、人生!

ヘイトフル・エイト

フレンチアルプスで起きたこと

八甲田山

レヴェナント:蘇えりし者

フローズン・リバー

アナと雪の女王

ウインド・リバー

遊星からの物体X

赤ずきん

黄金狂時代

白い沈黙

シャイニング

スウィート・ヒアアフター

残された者 北の極地

ファーゴ

フローズン

バーティカル・リミット

ファイティングダディ 怒りの除雪車

松ケ根乱射事件

ザ・グレイ 凍える太陽

ワイルド・スピード ICE BREAK

ザ・ノース 北極の宿命

クリフハンガー

ホワイトアウト

 

『ホワイトアウト』は一場面、ものすごく印象に残っている。テロリストにダムを占拠され、なぜかダム職員である織田裕二がテロリストたちに一人で立ち向かい勝つ映画。銃も撃ちます。テロリストの皆さんは反省してほしい。それでもプロかといいたい。とらわれている松嶋菜々子がテロリストにご飯を作るよう命じられる。一人で作業しているのにものすごい量のサンドイッチを作ってくる。そのときのサンドイッチ画像を血眼で1時間さがしたがどこにもなかった。まさかあの名場面がネットにないなんて! なんのためのネットなのでしょうか。

 

 

上のようなフードコンテナいっぱいにサンドイッチがぎっしり入っているのだ。業者か! と思った。恐るべき手際の良さ。あれが『ホワイトアウト』一番の見せ場。あの画像がないとは世も末。世界最大の映画データベースサイトIMDBにもなかった。あのサンドイッチ画像が手に入るなら何をしてもいい。

 

 

 

▼サクマ式ドロップスの佐久間製菓が2023年1月に廃業というニュースを見る。映画『火垂るの墓』で節子が食べていたのでお馴染み。子供の頃、私も親によく買ってもらった。

 

 

二種類あるのかと思ったら、左は「サクマ式ドロップス」(佐久間製菓)、右は「サクマドロップス」(サクマ製菓)違う会社の製品なんですね。今回廃業するのは佐久間製菓(左)で節子が食べてたほう。太平洋戦争中、労働力と資源を非軍需産業から軍需産業に集中する目的で企業整備令が施行され、佐久間製菓は廃業に追い込まれる。戦後、実業家の横倉信之助さんが佐久間製菓を再興する。サクマ製菓は、廃業時に社長だった山田弘隆さんの三男 隆重さんが創業。両社は商標をめぐり裁判になるがやがて和解。それぞれ今の形の商品を販売することとなった。

 

同じ会社の商品だと思っていたから、区別しないで食べていた。検索してみるとリンゴ、オレンジ、イチゴ、レモン、パイン、ハッカは両社共通、レシピも共通なので同じ味。ブドウとチョコが入っているのが佐久間製菓、スモモとメロンが入っているのがサクマ製菓らしい。また人生に不要な知識を仕入れてしまったな。

 

以前から不思議だったのがハッカ味の存在。他のドロップに比べると、あれだけ別の種類のように思う。友人からもらうときも、缶からハッカが出てくるとハズレの感じがあった。子供のときは、なんでハッカはまずいし人気ないのに、ハッカを入れてるんだろうと思った。でも、あれはあえて入れているのかな。ハズレが出ることで「なんだよ~」といって、ちょっと盛り上がる楽しさがある。だから両社ともハッカをはずさないのかも。

 

 

だが、この商品を発見して考えが変わった。ハッカだけの商品。こんなものがあったとは。私からすればハズレのかたまりだが、ハッカだけ食べさせろという人がこの世にいるのだ。そういえば子供の頃「ハッカだけくれ」という幼馴染がいたな。変わり者だったんだよ、あいつは。大学生の頃、彼がマルチ商法に手を出し、学生時代の友人に片っ端から電話をかけて勧誘しまくった。だが、勧誘の仕方が稚拙ですぐに見抜かれてしまい、誰も引っかからなかった。武道をやっている友人たちが「あいつはボコボコにする」と息巻いていたため、地元に住めなくなってどこかへ姿を消したという。彼は元気だろうか。どこか見知らぬ街でまた「ハッカだけくれ」と、ねだっているのだろうか。

 

なんの話? という終わり方をしてしまうな。