玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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健康を診断されて日傘をみる

▼健康診断を受けてきた。体重、減ってるといいな。何人か一緒に受診したが、私の隣に座っていた人は難聴だった。院内の放送で呼ばれてもまったくわからない様子で、私が代わりに呼び出しを聴いて彼に伝えていた。私の声もおそらく聴こえてないだろうが、私の身振りから「呼ばれましたよ」といわれたのを感じていたのだろう。今はコロナで全員がマスクをしているから、口元が読めないというのもかなり影響するかもしれない。透明のマスクがあればなと思う。またコロナが増えてきて今日の東京の感染者数は1万1511人で、1万人を超えるのは3月16日以来、4カ月ぶりとのこと。

 

尿検査の前に、どうしても我慢できなくてトイレに行ってしまった。尿が出ない。思えば尿というのは0か100しかない気がする。半分だけ出して、尿検査のために残りをとっておくことはできるのかな。考えたことがなかった。トイレに行けば全部出してしまう。途中でやめられるのだろうか。隣席のTさんに「途中で尿をとめて貯めておける?」と訊いたところ「それ、他の人に訊いたら普通にセクハラですよ」といわれてしまう。セクハラ‥‥心が妖精なのでごく自然に訊いてしまったな。

 

 

 

▼今年こそは日傘を買うと決意し、お菓子ちゃんと傘屋へ。日傘に限らず、男物の傘はデザインも地味だし、種類も少なくてさびしい。お菓子ちゃんは傘を指差して「これ、かわいくないですか?」という。思えば不思議な言葉。「かわいくない」+「ですか?」だと、まるで「かわいくない」ことを意味するようだが逆で「これ、かわいいですよね?」とか「かわいいと思いませんか?」という意味になる。

 

なぜ「これ、かわいい」といわないのだろう。相手に押し付けないように婉曲表現を使う若者が多いという記事を読んだが、それが「かわいくないですか?」という形なのかな。傘について感想を求められたのに「文法が気になる」と答えたところ「ぶ、ぶんぽう!? ヒッヒッヒッヒ‥‥文法って! 頭おかしい」と笑われた。若者は相手を傷つけないように婉曲表現を使うはずでは。頭おかしいというドストレートな罵倒をうけた。

 

まだ日傘を探している。

 

 

 

参議院選挙で、芸能人の暴露ばっかりやってたYouTuberが当選して驚く。今までもタレント候補はいたけど、次回からはYouTuber候補が当たり前になってどんどん政界に進出していくのだろう。どうせ変わらないから選挙に行かないという気持ちは、賛同できないにしろ理解はできる。でも、わざわざ選挙にいって変なところに投票するのはどんな心理なのだろう。いっそ破滅を見たいとか、滅茶苦茶になってしまえという自傷行為に似た心理なのだろうか。破滅によってカタルシスを得るというのはありそうな話。

 

でも、そういうことじゃなくてもっと単純な、追加のDLCダウンロードコンテンツ)という感覚なのかも。ゲームを購入するとき、通常価格で基本ソフトを買って、さらに新シナリオや新キャラを追加購入するDLCというサービスがある。そういう感覚なのかな。普段、YouTuberの暴露チャンネルを視聴していて、当選したらもっと過激な暴露をやりますよという。追加サービスを受けるために投票したのかもしれない。実際にこのYouTuberは当選したら47名の実名暴露を行うという公約を掲げている。公約ってなに、という気持ちになりますけど。

 

 

 

▼オンライン投票はなぜ『難しい』のか(Dai MIKURUBE)

なぜ秘密投票が難しいかの前に、なぜ公開投票ではなく秘密投票でなければならないのか、現在の秘密投票のやり方がいかに優れたものかがわかりやすく書いてあります。これを読むとオンライン投票の実現は今後も難しいのではないかと思えたし、現行のメリット(匿名性の確保と買収・脅迫の防止)を捨ててまでオンライン投票にする必要性もないように思えました。仕組みを知るのが好きな方にお薦めの記事。