玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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ぱくぱくする日

▼あまりの暑さにおののく。群馬県伊勢崎市では40.1度を記録した。6月としては異例の暑さ。先日、扇風機を稼働させたが今度はエアコンを使う。今年も無事動いて安心する。

 

買い物に行くと、胸に「借人」と書かれたTシャツを着た人とすれちがう。沖縄の方言で漁業従事者のことを「海人」(うみんちゅ)といいますが「借人」(かりんちゅ)と読むのだろうか。お金を借りる人というか、借りた金でギャンブルに行くところまでが目に浮かぶ。借人(かりんちゅ)には反省がない。特に「んちゅ」の部分。

 

ほうほうのていでスーパーにたどり着けば、アイスのほとんどが売り切れだった。ヨヨヨ‥‥。このために炎天下、歩いてきたというのに。あまり美味しそうではない物と、高級アイスが何点かだけしか残ってない。アイスを入れておくボックスの底の部分がきれいに見えていた。払底という言葉があるがまさにねえ‥‥と感心したが、私のアイスはどうする気だ。悲しい。

 

 

 

▼コラムニストの小田嶋隆さんが65歳で亡くなった。橋本治さんが亡くなったときもショックだったが、立て続けにという印象。小田嶋さんの書いたものは無条件に読むようにしていた。そういう作家やコラムニストが何人かいる。実際の生活では優れた知見を持つ人に師事することはなかなかかなわないものの、当たり前だけど本ならば勝手に読むことができる。まだまだ小田嶋さんの書いた物が読みたかった。

 

 

 

▼人間をぱくぱく食べる鮫のゲーム『MANEATER』をやった。

 

 

人間に母鮫を殺された子鮫が、復讐のために人間をぱくぱくします。とにかくひたすら食べる。序盤は弱く、ワニやそこらへんの魚にやられたりもする。進化によって毒を出したり、雷を出したり、さまざまな能力を獲得できる。

 

 

きれいなのでボーっと泳いでいても楽しい。すぐ襲われますけど。

 

 

歳を経て凶暴なお顔に成長してしまった。最初はぱくぱくするのが楽しかったけど、途中からやや単調というか、義務的にお仕事感覚でぱくぱくしていた。テクモのゲームに多いな、この気持ち。作業感。クリアしました。今は『ボーダーランズ3』を始めた。あいかわらず口が悪いゲーム。

 

 

 

▼知人が仕事を辞めた。ある組織のゆるキャラを作るという仕事だったが、どうしてもそういった方向に興味を持てないようだった。自分がまったく興味をもてなかったり、価値を見出せないものをやっていくのは難しいだろうなと思う。儲かりはするかもしれないが、やる気は起きないという。いい大人が、ゆるキャラのグッズにお金を落とすのが信じられないし、それは日本人の白痴化に繋がるのではといっていた。そんな大げさな話にせんでもという気はするけど。同様にSNSやYouTubeを使ったプロモーションにも拒否反応を示していた。

 

やらなくてもいいし、どうでもいい仕事があって、しかし、そのどうでもいい仕事がお金を生む。でも、それは自分にとってまったく価値がないし、くだらない。そう考えるとつらい。誰だってある程度は自分の心と折り合いをつけて働いている。自分の時間とお金を交換する、そんな気持ちで仕事をすることもある。でも、それも難しくなってしまったのだろう。彼は実家の家業を継ぐという。

 

しかし今や昔ながらの家業も、SNSや動画配信は避けて通れない。そういうことが嫌いな人たちには難しい時代になった。やらないという選択が許されない。

 

 

 

▼映画の感想『プラットフォーム』を書きました。『キューブ』みたいな雰囲気の映画。シチュエーションスリラーが好きな方はぜひぜひ。狂ったおじいちゃんが出ます。狂ったジジイが出るのは、いい映画。