玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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日々、変わる

▼マスクをして外を出歩くのが暑い季節になってきた。いつもの店で買い物をするのに飽きたので、新規開拓すべく遠征。ご近所なのにまったく行ってない方角へと行ってみる。しばらく見ない間にコンクリート打ちっぱなしのおしゃれな学校ができていたり、コインランドリーとカフェがくっついた店ができていたりで驚く。日々、町は変わる。

 

以前から気になっていたのが、あるアパートの一室で、その家の住人は窓際にかわいらしいぬいぐるみを並べていた。いかにも若い女性の一人暮らしという感じで、防犯上よくないように思えた。それが今日アパートの前を通ったら、かわいいぬいぐるみの横に般若の面が置いてあった。高倉健とか菅原文太みたいな男と付き合いだしたのだろうか。人も日々かわる。

 

 

 

▼こういう人になりたかった。

 

いや、今からでもなれるのでは。あきらめてはいけない。眉毛の動きがとてもいい。

 

 

 

▼梅尽くしの料理番組を観ていたら、よだれが出た。唾液を採取するコロナ検査でも、その場に梅干の写真が置いてあったという話を聞いたことがある。梅干が酸っぱいと知っているから唾液が出るけど、梅干を食べたことのない赤ちゃんであれば唾液は出ないはずである。でも、本当にそうなのだろうか。なんでも試してみなければわからない。

 

猿に獰猛な動物を見せても、その動物を知らなければ恐れないが、蛇だけは例外で怖がるという本を読んだことがある。樹上生活者である猿にとって蛇は天敵で、本能にすりこまれているとか。だから猿から進化した人も蛇を恐れる人が多いのだとか。それと同列に語るのはおかしいが、梅干をみて唾液が出るというのも本能レベルではないかというほどだし、赤ん坊を使って試してみたい。人はこういうとき、子供が欲しいと思うのだろうなあ。

 

 

 

▼映画の感想『佐々木、イン、マイマイン』を書きました。高校時代を思い出すような作品。とても好き嫌いの分かれる作品で、私はかなり「好き」のほうでした。漂う空気が懐かしい。すごくバカバカしいことが今となってはとても貴重だったし、それは学生時代にはまったくわかっていない。高校か大学かどちらかはっきりしないけど、獅子座流星群という星降る夜があって、それを見たがっていた友人に夜中の2時に叩き起こされたことがあった。当時は腹が立ったものの、やっぱり今となってはいい思い出で、そういうバカバカしいことをたくさん体験しておくほうが楽しい。大人になって高級ホテルや料亭で食事したり、クルーザーを借り切って真上に花火をうちあげてもらったり、クラブできれいなお姉さんに接待してもらったり、そんなことよりも団地の踊り場で震えながら缶コーヒーを飲んでいた星降る夜のほうがすばらしかった。