玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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クリームパンを買いに

▼去年プランターに植えた九条ネギがまだ収穫できている。冬を超えた。ミニトマトやバジルは全部枯らしてしまったが、ネギは虫がつきにくくて鳥も食べにこない。世話も簡単。ネギだな。これからはネギの時代。

 

 

 

▼牛ピアス

どういう人が買うのかな。「全人類牛化計画第一章」というわけのわからないキャッチコピーもすごい。第二章もあるのか。正気か。

 

 

 

▼お世話になっている会社へ。新人を紹介される。アメフトをやっていたそうで体格が良く、威圧感がすごい。私が納期を破ったりしたら悪質タックルを決められるのだろうか。体育会系で筋トレが趣味、やたらにさわやかな24時間くんという人がいた。彼のコピーのような新人。24時間くん2号である。2号くんと呼びたい。しかし、この会社は社員を筋肉でかためる気か。筋肉率がかなり上がった。

 

もう少ししたら2号くんと仕事をすることになる。新入社員も入り、年度初めということもあってか、みな慌ただしい。だが、新人というのは周りがいくら忙しそうでも手伝えない。手伝ってもらうためには仕事を教えなければならず、その時間がそもそもない。だから新人はドキュメントを読むぐらいしかやることがない。電話すら満足にとれない。それは仕方ないこと。

 

2号くんは申し訳ないと思うのか「手伝えることはありませんか」と、いろんな人のところを周っていた。いい人だな。私のところにもやってきた。「自分は何もできないので、クリームパンでもコーヒーでも買いに行かせてください!」と元気だ。なぜクリームパン。実際、飲み物買ってきてくれたらありがたいとは思う。私が新人の頃、やはり何も手伝えなくて先輩の飲み物を買いに行ったことがある。

 

でも、私が新人の頃はともかく、今、飲み物を買いに行かせたらパワハラなのかな。本人がまったく気にしておらず、また手伝えることもない場合、それでもパワハラにあたるのだろうか。自分の中のセンサーが敏感になっていて、いちいちこれはパワハラではとか、セクハラではとか、考えてしまう。ゴリラ部長は2号くんを見つけると「おい新人、アイスコーヒー買ってこい。なんでもいいからブラックな」と命令していた。すごいな、おまえ。パワハラとかまったく考えないのだな。

 

ゴリラ部長に「それ、パワハラじゃないの?」といってみたら「あ? なんだって? おまえも一緒に買いに行けや」とすごまれた。パワハラ企業と仕事をしている。いつか復讐の悪質タックルを決めたい。

 

 

 

▼「40歳を超えたら、年下の人の話を聞いたり、本を読む方がいい」そんな言葉が頭に残っていた。30歳ぐらいの人の本を読む機会を増やしている。30歳の人はちょうどゆとり世代で、競争の経験が他の世代より少ないという自覚があると書いてあった。だが、どこかで競争を求める気持ちはあって、それがネットでの炎上や論争に繋がっているのではないかという分析があった。ありあまる闘争本能があらそいを求めているのか。そういう視点はなかった。当たっていれば、迷惑な話。