玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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3回目のコロナワクチン接種

▼コロナワクチン接種3回目の日がきた。雨の中、レッツゴー。3回目は集団接種ではなく、自宅から徒歩10分の近所の医者で受けられることに。こんな近所に医者が有ったのだな。意識から抜け落ちた医者だった。長年住んでいて、よく今まで気が付かなかったものだ。急に生えてきたのでは、と怪しむ。もしくは闇医者なのでは。

 

小さな町医者で、院内には私の他に女性患者が一人だけ。その人もコロナの予防接種を受けにきたようだった。入り口で額の温度を測定する方式の検温をする。36.4度。予防接種の紙を受付に渡すと、代わりに体温計を渡される。1分前に測ったのだけど、と納得のいかない気分であるが、ここは闇医者。文句をつけて顔がツギハギの医者に「4000万払え」と請求されてもかなわない。おとなしく従う。

 

今度は36.9度だった。うーん、どちらが正しいのか。まあ、なんだろうねえと考えている間に接種は終わった。打った直後は軽い動悸があったが、今はなんだか体がだるい。打ったところも筋肉痛のようになっている。そして眠い。

 

 

 

アカデミー賞授賞式で俳優のウィル・スミスがプレゼンターのクリス・ロックを平手打ちしたニュースを見る。ウィル・スミスの妻が脱毛症にかかり、その髪型をクリス・ロックが揶揄したという。

 

ウィル・スミスは後日、アカデミー会員を辞任している。そんなおおごとになるのだなと驚く。病気を揶揄したクリス・ロックも悪いし、ビンタしたウィル・スミスも悪い。どちらもごめんなさいで済むかと思っていた。昔、大島渚のパーティーで、挨拶を待たされた野坂昭如大島渚のあごにパンチを入れたことがあった。大島渚はひるまず、右手に持ったマイクで野坂昭如をぶん殴った。あれは笑ったな。おっさん同士のケンカぐらい、くだらなくて面白いものはない。この二人は元から仲がいいし、すぐに和解している。その程度の話に思える。

 

アカデミーが出した「アカデミーはいかなる形の暴力も容認しない」という声明も、そりゃそうなんだけど。ウィル・スミス、クリス・ロックそれぞれを擁護する人々が揉めている。こういうことで揉めるアメリカ人の不思議さというか。ウクライナでは相変わらず人が死んでいるし、アメリカにしても毎年2、3万人が銃で命を落としている。そうなると「ビンタねえ‥‥」となってしまう。おっさんがおっさんをビンタした、どうでもいい話では。よくわからないところ。

 

 

 

▼ある契約トラブルがあった。問題を起こした担当者は辞めてしまい、今は別の担当者が引き継いでいる。トラブルは新しい担当者のせいではないので彼を怒る理由がない。だが、謝罪に来るという。企業として、謝罪にくるレベルのことではあるので仕方ないと思うけど本当は来てほしくない。お互いの時間がもったいない。

 

それとひょっとして菓子折りを持ってくるのでは、と思っている。私は今、体重を落としている。お菓子はいらない。あれば食べてしまう。意志の弱さには自信がある。かといって、その担当者に「菓子折りを持ってきますか?」と訊くわけにもいかない。まるで菓子折りを請求しているようだ。だが、相手に訊かれてもないのに「菓子折りはいりません」といえば、なんだコイツはということにもなる。他に何かを要求しているようだし、変に勘繰られてしまいそう。難しい。

 

どうしようと思っているうちに担当者がやってきた。誠実そうな若い男性でとても丁寧な謝罪を受けた。菓子折りは持ってこなかった。「ないんかーい!」と怒るのも、みょうな話なので「そうか、ないのだな‥‥」と静かに思った。あればあったで嬉しかったんだな、きっと。私はお菓子を欲している。体重はひと月で600グラム減った。誤差なのでは。

 

 

 

▼打ち合わせ2つ。30代が中心のものと、50代が中心のもの。どちらも似たような問題が話し合われていた。議論がエスカレートし、相手への批難が激しくなった。議論をするとき「どちらかが正しい」と信じている人がいる。正しい側が間違っている側を言い負かしたら勝ちというか。ネット上の論争はそういったものが多い。

 

でも、議論というのはお互いの間違ったところを指摘して、問題への正しい解決法を導くのが目的だと思う。つまり、何かを提唱した私が間違っていても、それはどうでもよくて、最終的に正しい回答が得られればよい。私が正しいかどうかというのは面子の問題でしかなく、どうでもいいことだ。今回は聞いていられないほど相手への中傷がひどくなったので、もう少し冷静になるようにと双方にいった。ケンカみたいになったのが50代の話し合いで、30代のほうは極めて理性的に進行した。どういうこと。

 

 

 

▼映画の感想『ドント・ブリーズ2』を書きました。盲目おじいちゃんの家に侵入者が! の第二弾。同じ設定で二つは難しいわな~と変に同情した。なかなか前作を超えるのは難しい。