玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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悲しみの日曜日

▼オリンピックのジャンプ混合団体を観る。出場10チーム中4チームの選手がスーツの規定違反で失格になっていた。選手も4年努力してきてこれではかわいそうに思える。特によくわからないのがノルウェーで、ノルウェーは1回目のジャンプは全員普通に飛んでいるが、2回目のジャンプで女子選手が二人とも失格して順位を落とした。1回目はOKで2回目はどうして駄目だったのだろう。放送席にも情報が入らないのか、詳しい説明がなかった。体型がそんな急激に変わるわけもないし、ルールになんらかの問題があるのではと思ってしまう。日本は1本目で高梨選手が失格になったものの、その後盛り返して4位までいったのはすごかった。だが釈然としない終わり方で残念だった。

 

オリンピックは今回あまり観ていない。みんなすごいことをやっているのだけど、すごいものを見慣れてしまい、出来て当たり前で驚きがないというか。バラエティ番組のように最初は普通の人がやって、あとにプロ選手がやるほうが盛り上がるのではないか。そういえばジャンプ競技は最初は刑罰だったという俗説がある。罪人にスキーをはかせて急斜面を滑らせ、死ななかったらそのまま逃げてよかったような。法律が適当すぎて怖いけど盛り上がっただろうな。今のオリンピックに欠けているのはこれではないか。まず、死刑囚にジャンプさせ、いかにジャンプが難しいかを確認したうえで代表選手たちに飛んでもらうのはどうか。これは盛り上がるぞお。というか、おまえ、頭どうかしてんのか。

 

 

 

▼「ちいかわ」を読んでいる。

ツイッターに投稿されているほのぼのした漫画で、たまにまとめて読む。ちいかわの漫画に勝手にアフレコ(映像に声をあてる)している人がいる。その人のツイッターをのぞいてみたら、ちいかわのアフレコ動画のあとに憲法九条をちいかわの声でよみあげる動画をあげていた。思想が強い。ちいかわから憲法九条という振り幅の極端さよ。

 

 

 

▼久しぶりにAmazonプライムで音楽を聴こうとしたら入れなかった。

原因不明のエラーというのは確かにあるものの、それにしても正直なエラーメッセージ。私の人生のような。

 

 

 

▼友人Nと話す。『笑点』のメンバーが変わった話をした。友人Nは「笑点きらいなんだよな」とポツリとつぶやいた。笑点というのは、観て大笑いすることはないにしろ特に嫌われる番組でもない。不思議な気がした。

 

子供の頃、日曜の夕方は父親が居間で寝転がり、笑点を観ていた。熱心に観ているというより、他に観るものもないから仕方なく観ている。笑うこともない。父親は会社人間だったので、番組を観ながらも頭のどこかで仕事について考えている様子だった。母も居間にはいたが、本を読みながら片耳で聞いている様子だった。私が居間にいるときは、本を読むか、何かしながら後ろで笑点がやっている感じだった。特に好きも嫌いもなくて、木久蔵がダジャレをいって歌丸にくさされるとか、そのお決まりのやりとりが微笑ましかった。家族がなんとなくその場にいる、日曜夕方のぼんやりした空気は嫌いじゃなかった。

 

友人Nの家は笑点が流れているときが恐怖だったという。その時間に父親が家にいるということは、ギャンブルで金をすってスッカラカンで帰ってきたことを意味し、機嫌がものすごく悪い。笑点を観ながら夫婦喧嘩が始まり、灰皿や雑誌が飛び交い、父親の怒鳴り声と母親の悲鳴が聞こえる。友人Nは無になっていたという。動くと父親にからまれる。気配を消して、自分は透明人間だと言い聞かせ「笑点が終わる頃には、きっと喧嘩も終わっている」と念じていたのだとか。なんなのその日本一悲しい笑点は。笑うところがまったくない。嫌いになっても仕方ない。

 

まさか笑点の話で、そんな悲しい話をされるとは思わなかった。

 

 

 

▼今日の『ことばであそぼ』は6回目で当てた。楽し。

 

 

 

 

▼映画の感想『グッドライアー 偽りのゲーム』を書きました。ヘレン・ミレン、イアン・マッケランの共演。好きな俳優が出ているのに悪口ばかり書いてしまった。しかし、自分の思った展開にならないからといって悪口を書くのはなあ。まあ、いいか。