玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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ゲーム、映画、本など

▼間違えてリンゴの紅玉を買ってしまったのでリンゴのヨーグルトケーキを作る。紅玉は酸味が強いので、パイやケーキにして熱を通すと甘みがでて美味しくなる。ホットケーキミックスと混ぜて焼くだけという手軽さ。

 

 

そこそこ美味しいのだけど「でしょうね~」という味。また作るか微妙な線上にあるな。作るのではないか。紅玉はまだ5個ある。

 

 

 

▼ゲーム『ディビジョン』をやる。

 

ウイルステロによって荒廃したニューヨークが舞台のTPS(3人称視点)の撃ち合いゲーム。グラフィックがきれいだった。ストーリーをクリアしてレベル30まで上げきると、やることがなくなってしまうな。以降は強い装備を手に入れるために街を徘徊するのだけど、装備を手に入れたところでそれ以上何をすればというのがある。

 

とにかく善悪がはっきりしたゲームで、悪人(スキャンしたとき赤い輪郭が出る)はためらわず撃ってよい。最後のほうは銃声が聞こえるやいなや、そこへ駆けつけて問答無用に銃をぶっ放す人間になってしまった。危険。銃声に引き寄せられる虫みたいになってしまったのでやめることにした。ここのところずいぶんとゲームづいている。ずっと前に買ってほったらしかにしていた『モンスターハンター』をインストールした。

 

 

 

▼小林旭の映画を何本か観る。渡り鳥シリーズというのかな。小林旭が一人旅の流れ者で、酒場かなにかでチンピラにからまれて乱闘でぶっ倒して一曲歌うという。なんだそれと思いますけど。物語どうこうではなく、当時はスターが出ているというその一点に価値があったのかもしれない。

 

今ではBSでしか見かけないが、ごくごくたまに小林旭が地上波のバラエティ番組に出ることがあった。本人はスター小林旭として出てくる。だが、若い出演者たちは小林旭が誰だか知らない。めちゃくちゃに偉そうな態度のおっさんなのだが、司会者は小林旭のご機嫌をとってるし、芸人たちもつっこんでいいのかどうかわからないので何も言えない。あのゾワゾワする空気感が好きだった。事故が起こりそうな予感が漂っていた。わりと何も起こらないものである。安心するがガッカリもした。

 

 

 

▼こだまさんの『夫のちんぽが入らない』を読む。

こだまさんはブログ(今はほとんど更新されていない)が面白くて出版前からずっと読んでいた。エッセイの『ここは、おしまいの地』『いまだ、おしまいの地』は気軽に読めて楽しい。この作品はタイトルに抵抗があって手をつかねていた。こだまさんの夫との出会いから教員時代を描いた私小説。悲しみの中にも、どこか突き放した視点で自分を眺めて笑っているようなおかしさがあり、最後は希望がある終わり方だった。どこまでも小心者で自己肯定感が低くくよくよしているこだまさんと、自暴自棄になって行きずりの人に体を任せてしまう支離滅裂なこだまさんが同居する不思議さがある。地獄の教員時代、この人はこうしなければ自殺していたのではないかという切実さがあった。また、実に奇妙な価値観をもつ夫の存在も魅力的だった。とても面白かったです。

 

レビューでは不倫を叩いている人が多くて驚いてしまった。不倫は悪いし、殺人も悪い。悪いことはわかりきったうえで、なぜそうなるに至ったかだと思うのだけど。もう、おまえらは今後、本・漫画・映画で人が死ぬものを一切楽しむなよ、と荒れ狂ってしまった。正しさを求めるなら交通教本でも読んでるしかない。読者は神の視点なので、全体をみて「あのとき、ああすれば良かった」と冷静に語ることはできる。渦中の当事者は冷静な判断はできないし、神の視点は持ち得ない。やむを得ない切実さがあるのだが、こう、なんというか、意地悪な神様の多さよ。好きな人は好きという本。

 

 

 

▼映画の感想『幼き依頼人』を書きました。児童虐待の映画。地味ながらとてもよくできています。虐待の場面はかなり恐ろしい。