玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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憎しみからの解放

▼あちちちち。

 

オリンピックが始まった。作業をしながら開会式を観る。とにかく問題が多いオリンピックで立て続けに人が辞めている。サンドウィッチマンの富澤さんが「問題を起こした人を聖火の点灯式に並べておいて『なんでこいつらがいるんだ!』という国民の怒りで聖火を点灯させる」って言ったの面白かったな。場がすごい空気になった。開会式で一番の見どころだった。

 

開会式についてまったく考えたことがなかったものの、どうして文化祭みたいなことをやるのかな。不思議。ただ競技だけやってればいいんでないのと思うけど。選手の入場行進ではドラクエ、FF、モンハン、ロマサガクロノトリガーなどのゲーム音楽が掛かっていた。ロマサガを選ぶあたり「おおお‥‥わかっているな」と思ってしまう。

 

オリンピックは開催に反対の声が過半数を超えていたにもかかわらず強行された。その批判をかわすために「オタクの方、こういう音楽お好きでしょ? 嬉しいでしょ?」と言われているようで、なんだか素直に喜べないというか。「こいつらチョロいわー」と思われている感じがする。だが、チョロいオタクなので素直に喜んでしまった。あはあは。

 

選曲をみるとゲームに詳しい人が選んだことがわかる。スクエニカプコンソニーセガナムココナミと有名メーカーはだいたい参加しているものの、なぜか任天堂がないんですよね。もっとも重要なメーカーなのに。ゼルダかマリオは必ず入れたいはず。楽曲提供を拒否したのだろうか。

 

今回のオリンピックはスケボーやサーフィンなどの変わった種目が入っていて嬉しい。どうせなら普段絶対に観ないスポーツが観たい。スケボー解説の人が「やべー」「すげー」「かっけー」「あちー(熱いプレイ)」など、NHKの解説者が絶対に使わない言葉で解説していて面白かった。スケボーは、こけすぎて観ていて心配になる。

 

 

 

▼友人Nと話す。40代半ばになってからお互いに健康状態が悪い。40代からは健康を整える戦いだという話になった。仕方ないのでスクワットと腹筋を始めた。痛くなってからはできないだろうから、今から始めておかねば。こうも急激にいろいろ痛くなるのだなあ。

 

前に勤めた会社で、社長が数珠をつけていた。「IT企業のくせに神や仏にすがってどうする」と笑っていたが、あれも若さゆえだった。自分も同様の痛みをかかえなければ、人の気持ちはわからぬもの。体調が悪くなれば神にも仏にもすがりたくなる。今、社長に再会したなら「その数珠、効きますか?」と聞くだろう。血流がよくなって痛みのとれる数珠、金運の上がる財布、幸福が訪れる印鑑、怪しげな壷、なんでも買う。

 

 

 

▼憎しみから解放されるにはという話をした。知人はかつて失礼なことを言われ、もうそのときから何十年もたつがいまだに思い出して腹を立てることがあるという。わかる気がする。これ、以前にも書いたかもしれないけど。

 

どうしても許せないことはあるだろうし、その屈辱や怒りは他人にはわからないものだから「忘れろ」とか「許せ」と言うつもりはない。でも、本人が楽になれる方法があったらいいなと思う。嫌いな人のことをずっと考え続けているのは、その時間がもったいないような気がするのだ。嫌いな人のために、あらたに自分の時間を無駄にし続けているようで。怒り続けている間は気分も良くない。だからやはり考えないほうがいい。それができないから苦しいのかもしれないけど。

 

失恋したときもそうですが、あえて少し忙しくしてみるというのも一つの手かもしれない。なにせ考える時間があるから考えてしまうので、夢中で何か他のことをやるとか、へとへとになるとエネルギーが不足して他人を憎んでいられない。でも、私が考える解決法ってどうも現実から逃げる感じのやつが多いな。根本的ではないような。でも、根本的な解決って、原因となった人を殴るしかないのでは。根本的解決、危険。

 

 

 

▼映画の感想『男はつらいよ おかえり 寅さん』を書きました。寅さん名場面集みたいな映画。寅さんを全部観ている必要はないものの、浅丘ルリ子さん、後藤久美子さんの回を観たほうがいいのかもしれません。私、両方とも観てないのだけど。