玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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廓詞

▼黒糖が余っていたので黒糖、ハチミツ、ゴマのパウンドケーキを焼いた。

 

 

いっこうに写真の撮り方がうまくならない。私も自撮りとかしたほうがいいのかな。修行の必要を感じる。何を撮っても美味しそうに撮れない。パウンドケーキの死体のように映っているのでは。

 

味もそれほど良くはなかった。バターを使わないレシピだった。お菓子は材料をけちっては駄目なのだな。次は惣菜パンかクッキーを焼きたい。

 

 

▼更新料が地方によって違うという話を聞いた。関東では賃貸に住んでいると何年かごとに更新料として、家賃の半月~2ヶ月分ぐらいを払う。更新料がない物件もあります。大阪の人と話したら、そんなものはない、払ったことがないと言うから驚いた。押しの強さで「なかったことにしているのでは?」と疑ったら怒られた。どうも本当にないらしい。

 

国土交通省の調査を見ると宮城、大阪、兵庫は更新料をとる物件がゼロに近い。西のほうが更新料をとる物件が少ない印象。東はだいたいあるようだが、なぜ宮城だけないのか。この調査は平成17年4月~平成18年3月なので東日本大震災(平成23年)の影響はない。反対に、更新料があることが多い地域は神奈川(90.1%)で、ほとんどの物件にある。ほほほ。神奈川県の皆様、お気の毒。それにしても宮城は東にありながら更新料がないのは謎である。理由がわかる人がいたら教えてください。

 

 

▼大阪の人と話していたら「東京もんはどうも信用ならん」と言われたが「東京もん」というのがよくわからない。江戸っ子とはまた違うように思う。下町に三代住めば江戸っ子というが、東京もんは標準語を喋っている人ということかな。

 

昔、遊郭で花魁たちは廓詞(くるわことば)を使った。「好きでありんす」とか「おいでなんし」とか、時代劇で聞いたことがある。遊郭に売られてくるまでは「おら、畑さいぐだ」などと言っていたわけで、それではあまりに色気がない。外と隔絶した世界を演出するために廓詞を使うようになった。廓詞も標準語も、話す人の身元を隠してしまう。

 

思えば、自分の周りに江戸っ子などはまったくいない。親が東京の人はいるが、その親も地方から出てきた人が多いのではないか。私の親も地方出身だ。東京出身者など、それほど多くないのだろう。みな廓詞を話しているようなものだ。大阪の人は「あんたは信用できる気がする」と言ってくれた。それは、あの、あか抜けてない、東京っぽくないということでしょうか。

 

 

▼近所のソメイヨシノが咲いている。桜が咲いて春の暖かな日差しがあると、いつもの春のように感じる。甥がこの春、小学生になる。彼は生まれてから1/3の期間(2年間)、コロナの時代にいる。どういう風に世界が見えているのだろう。これが異常ではなく「だいたいこんなもの」と平気なのかな。それならば頼もしいが、何も考えてない気もする。猿に近いし。この時期、学校に入るといろいろ大変だろう。世の中、もうちょっとだけいいところだし、楽しいこともあるんだけどな。

 

事態は改善していないが緊急事態宣言は解除され、オリンピックの聖火リレーも始まった。変異株のこともあり、先の状態は見えにくい。コロナを完全に抑え込むのは無理として、宣言を継続することでピークが来るのをズルズル遅らせて、その間にワクチンを打ち終えるのが政府の作戦かと思っていた。なぜ緊急事態宣言の解除に至ったかがわからない。オリンピックも強行するのだろう。10月に衆議員の任期が終わる。オリンピックで盛り上がったところで、衆院解散で選挙を有利に戦おうという肚に思える。そんな露骨な人気取りをやるとしたら悲しいけれど。

 

政治家ほど難しい職業はないだろうが、また政治家ほど簡単な職業もないように思う。野球選手ならば親が名選手だったとしても関係ない。打てなければ子供はすぐクビになる。すべて数字に現れる。政治家は変な問題を起こさなければ、二世でもまず問題なくやっていける。クビにされることはない。思えば不思議な話。今は簡単なほうの政治家が多いのでは。

 

 

▼野球が開幕した。やっているとなんだかんだで観てしまうな。広島×中日戦を観る。広島のエース大瀬良が危なげないピッチング。4点リードされたまま終盤にきたので駄目かと思ったら、中日はビシエドのホームランで逆転した。結局7点も取って楽勝かと思いきや、そのあとリリーフが打たれて辛勝という。危なかった。今年も苦しみが始まる予感。ほほほ。