玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

このブログの内容はすべてフィクションです

流行してはいけない

▼いよいよ冬本番。寒い日が続きます。先日、放送大学を聴いていたら、寒い家から暖かい家に引っ越すと寿命が延びるという話をしていた。日本人の死亡の原因はヒートショックが多く、交通事故の4倍の人が死んでいるという(※1)。寒さで起きるのはヒートショックだけではない。結露もある。寒暖の差で結露が発生したとき、拭き取らずにほうっておくとカビが生え、そのカビを食べるダニが増える。カビとダニの温床になれば住人にアレルギー症状が出ることもあるという。なるほど。「大風ふけば桶屋が儲かる」の悪い版というか。

 

 

radikoで放送大学を聴いているときは、作業かゲームをしているときが多い。何もせずにお話が聞けて、なんだか得した気分になる。ほほほ、ほほほ。オンラインゲーム『原神』をやり続け、冒険ランク50、世界ランク7になりました。敵が強くて困ったな。などと書いてもなんのことやらでしょうが。

 

※1 ヒートショックでの年間死亡者数 約17000人 / 交通事故年間死者数 4117人 平成27年 東京都健康長寿医療センター研究所

 

 

 

▼ブログを移転するために新しいブログを作った。先日のメンテ以来、JUGEM(このブログのレンタル元)で接続障害が起きていた。ページを開くのに10秒ぐらいかかる。他にも問題がある。JUGEMはSSLに対応していないし、レスポンシブ対応(PC、スマホ、タブレットなど、違う端末でも同じデザインで表示可能)ではない。これらの欠点は商売としてブログをやっている人にとっては致命的ですが、私は商売ではないので致命的ではなかった。ま、でもタブレットで見たとき、ちょっと見た目が悪い。

 

そういうこともあり移転を考えた。だが、移転するには過去分の日記をどうするかという問題がある。持っていくのか、裸一貫いちからやり直すか。過去分がまったくないのもさびしい話。持っていこうかなあ。13年分の日記を移行するのは手間ではないけれど、内容がちょっと気になる。くだらないのではないか。くだらないのは今もそうだけど、恥ずかしいものは削除したり修正したい。でも、全部読んで確認すると、とんでもない手間がかかる。なにせ13年分だからなあ。ブログのテキストデータを出力するとけっこうな量になった。文庫本1冊が約10万字(300ページ)だと文庫本3冊分の量になる。アホが書いた内容がないものを3冊も読めと。

 

翌日、JUGEMの通知欄を見た。「障害復旧のお知らせ」が出ており、繋がりやすくなってしまった。どうすんだ、これ。移行するのか。

 

 

 

▼今年の漢字は「密」というニュースを見た。流行語は「3密」だったし、コロナが席巻した年だった。来年はコロナとまったく関係ない言葉が選ばれる年になってほしいもの。

 

何か流行についての明るい話題がないかしらと考える。ないな。明るいことが何もないぞ。無理やり書けば、小学生の頃にピンポンダッシュというのが流行した時期があった。人の家のインターホンを鳴らして逃げるイタズラである。ある日、誰が思いついたのか、ただピンポンダッシュをやるのは面白くないということになり、扉の前に岩を置いてみようということになった。まったくどうしようもない子供だった。

 

4人ぐらいで、2,30キロぐらいある岩を探してきた。なぜか岩があったのだ。えっちらおっちら岩を運び、ピンポンを押して逃げる。隠れて様子を見ていると、扉が岩にぶつかるガンッという音と、おばさんの怒鳴り声が聞こえてそれがたまらなくおかしかった。翌日、岩置きピンポンダッシュの魅力にとりつかれた私たちは「またやろう」「今日もやろう」と、すぐに岩探しを始めた。バカの団結力。昨日とは違う家の前に岩をセットし、ピンポンを押して逃げる。鳴らしてからガンっとなるまでが早かったので焦る。後ろを振り返ると、扉を開けて白いランニングシャツとステテコ姿のおじさんがラジカセ片手に全力で追いかけてくる。

 

恐ろしくなって必死で走って角を曲がった。だが、一番後ろを走っていた友人Nがいない。逃げのびた私たちは息を切らしながら顔を見合わせていた。すると、蚊の鳴くようなNの声で「みんな、出てきて~。おねが~い」と聞こえる。Nがおじさんに捕まったのだ。私たちはうなだれて、おじさんとNの前に出て行った。おじさんは右手でNの首ねっこを捕まえ、なぜか左手にはラジカセを持っていた。

 

 

「このクソガキが、しょうもないことしやがって!」と叱られ、それからしばらく説教された。私たちはおじさんの前に横一列に並ばされ、おじさんは持っていたラジカセの把手をつかむと「よーし!」と言いながら、一人ずつラジカセの底の部分で頭をぶん殴っていった。私は4人目だったので、横の3人が次々に「よーし!」と殴られていくのをみて震えた。全然よしじゃない。ガツンて音してるし。私はおじさんを上目遣いで見ると、おじさんは表情を変えず「よーし!」と、私の頭にラジカセを叩きつけた。その衝撃で把手が壊れ、片方の把手だけでプラーンとラジカセがぶら下がっていたのを憶えている。頭からは星が出た。おじさんも、ちょっとやりすぎたと思ったのか、急に「行ってよし!」と高らかに告げた。私たちはおじさんに謝り、その場をすごすごと後にした。もうね、ラジカセでぶん殴っていいんです。クソガキなので。殴られて当然。その年の私たちの流行語は「ラジカセパンチ」と「行ってよし!」でした。おじさん、なんでラジカセ持ってたのかな。

 

全然いい話にならなかったな。

 

 

▼映画の感想『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』を書きました。死んだら幽霊になりましたという話。なんだか文句ばかり書いてしまった。