玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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マラソンと工事

▼24時間テレビが放送されていた。オリンピックはコロナにやられたが、24時間テレビは生きのびた。恐ろしい子。あの番組をとめるにはどうしたらいいのか。

 

今年はマラソンランナーのQちゃんこと高橋尚子さんが募金ランをやるので話題になっていた。炎天下の中、1周5キロのトラックを走るごとに10万円寄付するとか。どんな方法でも寄付は立派なので、もちろん何も言う気はない。だが、正直なところ、あまりやる気が出ないような。走れば走るほどお金が出ていくというのが、私のような人間にとってはモチベーションが上がらんというか。本人が納得しているのだから、いいのだけど。

 

いっそ高橋尚子に1億円ぐらい強制的に寄付をさせることにし、1周走るごとに何百万かずつ寄付額が減っていく方式が盛り上がるのではないか。カイジ方式である。途中の給水ドリンクも1杯5万円、食事は10万円ぐらいで、これらも寄付される。破産すれば地下施設の強制労働が待っている。カイジ感が出てマニアにはたまらない。これは盛り上がるぞおおおお‥‥少なくとも私は。

 

もはや目立つことをやれば必ず叩かれる時代で、その中で何かやるだけで偉いのかも。ご苦労さまでした。日テレは「高橋尚子さんが発起人となった企画です」と執拗に繰り返しており、叩かれたくないんだなと思いました。いろいろ大変である。

 

 

 

▼集合住宅の給排水管交換工事が始まった。期間は10日ほどもかかるし、日中は水が出ず、排水が禁止なのでトイレも使えない。洗濯機や冷蔵庫も移動、洗面所もはがされる。あっちの壁を壊し、こっちの床をはがし、そっちの天井をはがしという大騒ぎ。皇国の興廃この一戦にあり、各員一層奮励努力せよ、という大変な工事なのだ。ボーっとしているのは私だけだ。業者の人は大変である。

 

在宅が義務付けられているが居場所がない。お手伝いしたいけど工事のスキルがあるわけでもない。デスクトップパソコンが置いてある部屋はブルーシートなどで養生されており、入ると邪魔になってしまう。パソコンに近寄れないと仕事もできないし、ブログも書けない。もちろん寝てても映画観ててもいいんですけど、業者の方々が一生懸命工事をしている横で、のほほんとしているのも気が咎める。そんなわけで読書をした。

 

アボカドの語源はナワトル語の「ahuacatl」に由来し、男性器の「睾丸」を意味すると書いてあった。この知識どうやって使えばいいのだろう。「黒くて丸くてカリフォルニアロールに使われているやつで、えーと‥‥」「アボカド?」と女子に答えさせる。“今、睾丸て言った! うっひゃー!”と、一人ほくそ笑むしか使い道がないような。小学3年である。これが今日、私が得た唯一の知識。不毛の一日が終わる。明日からは真人間として生きていくんだ。