玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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高速道路

▼映画の感想を別サイトで書いていますが、ドラマ『風の勇士ポルダーク』の感想へのアクセスが多い。このブログの10倍~20倍ぐらいのアクセスがある。10倍あっても誰もコメントしないのだ。さみし。メールをもらいました。

 

「風の勇士ポルダークのシーズン5の感想面白かったです!他のは面白くないけど」

 

ですって! 後半部分、書く必要ある?

 

 

 

▼詩人の吉増剛造、棋士の羽生善治の対談を読む。言葉にしにくい感覚的なことが多く語られていて、まったく理解できなかった。言葉自体は簡素で理解できない言葉はない。それでいてわからないのだ。悔しい。筋骨隆々なプロレスラーと自分を較べれば絶対に勝てないことはすぐにわかる。頭の良さというのは筋肉と違って目に見えないから、自分にだって理解できると思うかもしれないが、実は筋肉よりも差が激しいのかもしれない。知識量の問題ならそれは「知らないだけ」なのであきらめがつくものの、どうも感覚の話なのだ。勝負の世界に身をおいた人間の経験からきているものなのかな。わからないんだよなあ。これほどわからないものとは少し凹んでしまう。

 

羽生さんは対談のとき27歳なんですね。私が倍の年齢になったからといって理解できるとも思えないのだ。経験と、圧倒的なまでの頭脳の差というか。

埋めようがないほどの差を感じて、オンライン箱庭ゲーム『CREATIVERSE』をやる。すぐ逃げる、こういうところなのではないか。できるなら人生の最後まで逃げ切りたいもの。

 

 

ブループリントという建物の設計図が配布されており、他人が作った建築を自ワールド内に建てられる。マリオを建ててみた。なるほど。いい出来。ほほほ。だけど、どんなに見事なものでも自分で作らないと今一つ愛着が湧かないもの。

 

そんでですね、ちょっと厄介なバグがある。画像右の青い通路はアイスフロアというツルツル滑る床の高速道路なんですね。これに乗ってファンという巨大扇風機みたいなものを設置して体を押してもらい、自動で建築を見て回れるようにしていた。ところが、この高速道路から放り出されて、地下世界にぶっ飛ばされて死ぬ事故が頻発している。この世界の社会問題である。

 

悩む。原因はよくわからないが、最近の建築ラッシュが影響しているのかもしれない。建造物を建て過ぎたためロードがおいつかず、高速道路の先が読み込めないので外に放り出され、さらに地面のロードも追いつかないので体がどんどん落ちて行って地下世界に突入して死ぬのでは。以前『CREATIVERSE』はログインできないエラーが発生しており、運営に連絡して私のワールドをアジアサーバーからヨーロッパサーバーに移動してもらった。それが効いてきたのかな。アジアサーバーに戻してもらえれば、この事故は防げるのかしら。それも面倒をおかけして、ちょっと申し訳ないような気がするのだ。

 

高速道路でスピードが出過ぎないように床を一部変更して減速するようにするか、高速道路にトンネルのような覆いをつけることで周囲を読み込まないようにすれば、トンネル内壁の読み込みだけになるので放り出されることはないかもしれない。だが、そうすると周囲の景色がみられないわけで、もはやなんのために高速道路を作ったのか問題が出てしまう。移動するだけならば瞬間移動できるテレポーターがあるわけだし。というか『CREATIVERSE』の話をそんな熱く語ってもな。なにせ日本でプレイしている人間を見つけるのが難しい。なめ猫ステッカーと同じぐらい。

 

 

 

▼マイケル・ムーア監督のドキュメンタリー『華氏119』を観る。

アメリカ、本当に滅茶苦茶なことになっているんだなと驚かされる。民主党の話もひどいが、特にミシガン州フリントの水道問題がものすごい。今まで水の供給にまったく問題がなかったものの、知事が業者のために工事を発注する。新しいパイプラインに切り替えたものの、そこから鉛が検出されてしまう。住民は水を買うか、我慢して鉛が入った水を飲むしかない。食器や手を洗うことも危険なのだ。

 

行政が検査をしても鉛の数値は正常であると、数値を捏造する。住民たちは汚染された水を飲み、レジオネラ症を発症して死ぬ者も出始める。フリントには自動車メーカーGMの工場があり、水質が悪化したことでGMからクレームが入る。知事はGMから多額の献金をもらっていたため、慌ててGMの工場にだけはきれいな水が流れるようにするのだ。こんなひどい人、おるー? という。えらい話ですよ。

 

マイケル・ムーアの今までのドキュメンタリーは社会問題を皮肉りつつ、それでいてどこか笑えるところがあった。今回のはねえ、疲労感をおぼえるような内容でした。