玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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天気の子

▼打ち合わせ。キャンペーン商品用のツイッターアカウントを作るべきかどうかが議題の一つだった。どうしたもんかなと思います。

 

新宿東口から歌舞伎町を通り抜けて新大久保まで行くことが以前はよくあった。新大久保には社会保険事務所や法務局などの役所が集中している。二週間に一度ぐらいは何かの用事で昼の歌舞伎町を通り抜けた。歌舞伎町は危ないとよく言われるが、絡まれたことや危険を感じたことは一度もなかった。今、日本で一番物騒な場所はツイッターではないか。歌舞伎町どころじゃない。何か言ったらすぐ変なのが飛んでくる。歌舞伎町の千倍ぐらい危険性がある狂人の巣。まともな人間の方が少ないんだから。ちゃんとした人はSNSやブログをやらずに働いている。間違いないんだ。会社がリスクをおかしてツイッターをやるかどうかは難しいところ。まだ結論は出ていない。

 

 

 

▼新宿ということで思い出したが新海誠監督の映画『天気の子』を観た。新海作品は本当によく新宿が出てくる。新海監督は猥雑な雰囲気が漂う東口方面よりも、新宿御苑に繋がる新南口方面がお気に入りなのかも。きれいな方の新宿が多く描かれている印象。『君の名は』でも、御苑沿いのイタリアンレストラン、ラ・ボエムが出てきた。主人公がバイトしていたお店。普段、昼に食べるにはちょっと高い(1300円ぐらい)ので、ごくごくたまに行くだけだった。イタリアンなら、近くにオステリア勘之丞という岩手の門崎牛を食べさせる店がある。昼は900円ぐらいでパスタ、サラダ、パン、コーヒー、ドルチェ(女性のみ)が食べられる。サラダにかけられている手作りの胡麻ドレッシングが絶品で週に何度か通っていた。どうした、急に。何年もやっていて一度もレストランのことなど書いたことないのに。あれか、アンジャッシュ渡部さん亡き今、私がグルメブログを継がねばという使命感か。多目的トイレみたいなブログのくせになあ!

 

あと、渡部さん、べつに死んでない。で、『天気の子』ですけどもね、相変わらず絵が美しい。雨の室外から室内へとなめらかに切り替わる描写や、背景が360度ぐるりと回転したりなど新しい試みがあって面白い。風景が美しいのは今まで以上。でも、主人公の背景や心情がよくわからない。島からやってきた家出少年なのだが、なぜそこまで家にいたくないかが語られない。これは少女も似ている。彼女が弟と二人だけで暮らし、かたくなに行政の保護を拒む理由がわからない。主人公は結局あっさり島に帰るし、帰ったら帰ったで意外とうまくやっているという。は? と思いました。新海誠の悪い部分、出たな。観客を置き去りにして主人公が勝手に盛り上がって暴走するという。銃を撃ったり。

 

世界をとるか、好きな子をとるか、みたいな話だったのかな。彼女を優先したので東京が派手に水没したのには笑ってしまった。よい。人はそれぐらい恋愛にエゴイスティックになっても良いということかな。今一つ乗り切れない内容で、それがいつもの新海作品といえばそうかもしれない。すっきりと晴れぬ曇り空。

 

 

 

▼映画の感想『タクシー運転手 約束は海を越えて』を書きました。韓国で1980年に起きた民衆蜂起「光州事件」を扱った映画。ソン・ガンホ、リュ・ジョンヨル、ユ・ヘジン、みんな顔が面白いなあ。すばらしい作品でした。お薦めです。