玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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壁を眺める

▼散歩するのにいい季節になった。蒼穹というのだろうか、空は澄み切っていて気持ちが伸びやかになる。ほほほ。5月になると毎年、新しく何かを始めたくなる。また何か書こうかなあ。初夏が一番好きだ。

 

買い物がてら散歩。近所に今にも倒れそうなアパートがある。上ればカンカンと鳴るような古めかしい階段がついている。ちょっと前まではこういうアパートがたくさんあった。階段は錆びついて茶色く変色している。階段の錆の色によく似た錆び猫がこちらをじっと見て座っている。痩せてはいるものの、ふてぶてしく威厳がある。錆び猫がそこに座った影響で階段がジャリジャリと錆びついたのかも。錆び猫の魔法。メルヘンチックなことを。

 

そんなことより私は人生初のロン毛になりそうだ。床屋に行けずにいる。

 

 

▼温かくなり日中は窓を開けて過ごしている。隣人が料理上手というのを忘れていた。しかも高カロリーなものが多い。今日はトンカツの様子。隣人の影響で私の献立が決まっていく。

 

 

 

▼ポチポチとオンラインゲーム『クリエイティバース』をプレイ。『マインクラフト』に似た箱庭ゲームです。もはや日本人は全滅したのか、まったくいる様子がない。wikiも死んでいるし、掲示板も2018年の書き込みが最後でそれも情報商材だかFXだかの広告だ。なにせ情報がないので手探りなのがよい。楽し。

 

古代ギリシャのパルテノン神殿を作ろうと目論んだが、作成に必要なブロックが不足しているような気がした。このゲームにはブロックや家具のレシピというものがある。ゲームをやめていた間にずいぶんいろんなブロックが追加されたみたい。

 

 

材料を集めて何かを作成する(正確には持ち物に入った瞬間)と、新しいレシピが開放される。だが、どれを自分が作ったかまるで憶えていないという。とりあえず全種類、パーツを作り直す作業を開始したものの、忘れないために一覧を展示することにした。パルテノン神殿を作るつもりが博物館を作っている。

 

 

左の壁一面に制作物を並べた。これで見落としはないはず。廊下が長くなったので、乗るだけで移動できる動く歩道をつけた。地面が氷になっており、乗ると滑る。ファンを配置して自分を押してもらうことで自動で進む。ボーっと自分が作ったパーツの壁面を眺めることができる。動きが早すぎて良くわからない。

 

 

突き当りまで行くと自動でUターンする仕組みを付けた。これで自動的に永遠に回ることができる。永遠に回りたいのかわからんけど。欠点は、氷の上を移動していると寒さゲージがたまり凍死する。油断すれば死。そんなに長く乗っていなければいいだけですが。これを防ぐためにはマグマブロックを隣に敷いて、火傷と相殺させればいいのだろうなあ。面倒なのでやらないが。高速で動く歩道を自動周回をしていると、壁面の何百ブロックを一度に読み込むせいかコマ落ちのような現象が発生する。メモリをくいすぎてゲームが落ちた。なるほど。こういう現象もあるのか。PCの性能に応じた設備を作らねば。燃える。それとセンサーを地面に隠した自動ドアの作り方を覚えたので、よく使う施設はすべて自動化した。

 

パルテノン神殿に一生たどり着けない気がする。