玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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心の師

ツイッターで匿名で誹謗中傷していた人に対して、個人情報の開示請求をして訴えたという記事を読む。児童文学『ゲド戦記』(アーシュラ・K・ル=グウィン)の世界では、本当の名前を知られたら相手を従わせることができる。人は本当の名前を知られぬよう通り名のみを名乗る。匿名で誹謗中傷している人が、実名でSNSをやっていることも多いだろうし、裁判になれば実名も明らかになる。本当の名前を知られることが致命傷になるというのはまさに『ゲド戦記』のようで、古典が現実になったような不思議さがある。ただ、この『ゲド戦記』はとても醜いのだけど。

 

 

 

▼よく行くスーパーに心の師と仰ぐレジのおばちゃんがいる。とにかくよく気がつく人。エコバッグを持っていると、時間があるときはエコバッグのほうに会計した品物を入れてくれる。このスーパーでは会計の際、お腹の前で手を組むお辞儀をするのだけど、おばちゃんは忙しいときにはお辞儀を勝手に省略している。他の店員は上から注意されるのか、癖になっているのか、この変なお辞儀を省略しない。本当に重要なことはお客を待たせないことだから、ヘンテコなお辞儀などどうでもいい。気のつく人は、よく考える人なのかもしれない。

 

会計後、商品を詰める場所に「気になったことを社長室まで教えてください」というカードがあった。このおばちゃんのことを細かく褒めたが、異様に丁寧なストーカーのようになってしまった。でも、せっかく書いたので出す。師匠、これからもがんばってください。心の師、わりとそこらじゅうにいる。

 

 

 

▼イギリスドラマ『コール・ザ・ミッドワイフ ロンドン助産婦物語』を観る。地味。まだ二話までしか観ていないものの、これは名作の臭いがするぞお。間違いない。

 

 

 

 

▼映画の感想『ミルカ』を書きました。インドの伝説的な陸上選手ミルカ・シンの伝記映画。インド映画にしては踊りません。面白かったです。

 

 

 

WEB拍手というのを付けていますが、覗くとずいぶんと押されているので驚く。ありがとうございます。押してくれた日のものを読み返し、誤字が多いことに驚く。一つの記事で、だいたい二か所ぐらい誤字があるような。ヨヨヨ‥‥。あらためて読むと、こんな平凡な日常を書き散らしていいのだろうかとも思う。いいのです。好きにやる。解決した。