玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

このブログの内容はすべてフィクションです

出荷

▼元ZOZOTOWNの前澤さんの百万円お年玉、知り合いが応募しているのを見かける。N氏は「前澤様の靴の裏の味は、他の富裕層どもとは一味違いますなあ。デヘヘヘヘ。ペロペロ」みたいなことを書いて送っている。さては、おまえ、選ばれる気ゼロだな。なぜ人を不愉快にするようなことを。

 

N氏は頭がおかしいからほっとくとして、知り合いでプライドを捨てきれずに百万円をもらいに行っている人もいる。「最初はなんでこんなことをやるのかなと思いました。百万円ぐらいなら、まあ、パッと使えるし、そんな大した額でもないですね。ベーシックインカムの社会実験としてなかなか有意義な試みだと思う」みたいな。読んでいて、うーるーせー、となった。

 

靴の裏ペロペロでいいです。

 

 

 

▼ニュースで「計画的で悪質な犯行」という言葉を耳にする。あれがよくわからない。駄目なのかしら。誰でもいいからという犯行と、私を痛めつけるために綿密な計画を立てた犯行では、計画的犯行のほうが罪が重いのだろうか。私のためによくぞそこまでと、何やらありがたくすらあるような。もたらした犯行の結果で罪の軽重を判断したほうがよい気もする。無論、過失は考慮されるとして。

 

 

 

パワハラやアンガーマネジメントの講習を受ける。人を威圧したり、侮辱したりするのはもちろん駄目だが同調も駄目だと言われる。たとえば、太った人に向かって「もうすぐ出荷だな」と言うのはもちろん駄目だし、同調して笑うのも駄目という。笑ってしまうかもしれん。出荷て。ブヒーて。気をつけよう。

 

アンガーマネジメントでは、人の怒りは6秒間続くということを言っていた。頭にきたら、まず6秒我慢することを考えろという。しかしですよ、冷静に「6秒我慢しよう」と思えるのなら、もう大丈夫だろう。問題なのは6秒我慢しようと頭に浮かばないで、キレてしまうこと。防ぎようがあるのかな。私はそれほどの怒りは経験したことがないからよくわからないけれど。

 

しかし、怒りの持続は6秒というけれど本当なのかなと思う。古代中国、春秋時代の武将である伍子胥(ごししょ)は受けた屈辱をけして忘れなかった。たとえ相手が死んだとしても、墓を掘り起こして死体に鞭を打ったという。怒りや屈辱は一生続くのかもしれない。

 

 

 

▼映画の感想『女神の見えざる手』を書きました。ロビイストを扱ったサスペンス。先の読めない展開で面白かったです。お薦めです。