玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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ケンカする人たち

▼里芋の煮物を食べる。旬の物を頂く贅沢。里芋は処理に手間がかかりますが美味しい。明日は久しぶりに里芋の味噌汁を作ろうかと思う。今、「味噌汁」と打ったら変換候補に「味噌汁ババア」という言葉が出てきた。どういうときに打ったのだろうと調べたら、映画「女囚701号 さそり」の感想を書いたときに打ったのだとわかった。あれは本当に奇妙な映画だった。アツアツ味噌汁ババアが出る映画。

 

 

 

▼「ブラタモリ」を観る。今回は秋田。タモリさんに現地の人が、味噌汁のようなものを差し出して「まず、け」と言った。「まず」は標準語と同じ意味で「け」は「食べてみてください」とのこと。略し方すごいな。若者はなんでもかんでも略すと思っていたが、秋田人に比べればなんてことなかった。「け」て。この方言を作るとき、誰もちょっと待てと思わなかったのか。

 

 

 

▼伯母が足を圧迫骨折で入院。どこで折ったか、よくわからないとのこと。親戚も80歳を超えている人が多く、みな歳である。全体的にそろそろではないか。なあ! 

 

伯母は入院し、残された伯父は目もよく見えない。伯父が一人では大変だろうと、別の伯母夫婦が家の手伝いに伯父のところに行ってきたらしい。で、入院した伯母は冷凍食品を冷凍庫に放り込んだまま使わない人だそうで、この機会に伯母夫婦が冷凍庫や冷蔵庫の整理をしたらしい。このとき賞味期限切れの食品を勝手に捨てたとかで、伯父(入院した伯母の旦那さん)が怒っているという。

 

人というのは歳を重ねると賢くなったり、温厚になったりするわけでもないのだろう。ある年齢で成長が止まるのだ。依怙地になったり、頑固になるように思える。人としての成長の頂点は何歳だろうか。65歳ぐらいの気がする。もう80歳同士となると戦争しかない。なにせ先がないのだから、何をやったっていいの精神である。刑務所だって怖くない。80歳すぎた老人たちのケンカの話を聞く。そこら辺の小学生の方がまだマシな理由でケンカをしている。

 

賞味期限切れとはいえ冷凍だから大丈夫だろうし、勝手に食品を捨てるのはまずいんじゃないの? と、最初は捨てられた方の伯父の肩を持ったが、なんと賞味期限の日付が昭和という。しょ、昭和‥‥。古き良き時代。平成を飛び越えて一挙に二つ前の時代に飛んじゃった。さすがに昭和となるとねえ。いや、むしろこの冷食に歴史的価値が出始めているのでは。メルカリあたりで出品すれば意外な値段がつくのでは。

 

幼稚園で習ったと思うが、みんな仲良くしてほしい。みんな80歳超えているのだから。