玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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ドイツ削り

▼こういったタイプの鉛筆削りをドイツ削りというのだろうか。

ドイツといえばゾーリンゲンが刃物で有名。よく切れるイメージからドイツ削りと付けたのかな。大雑把な名前。以前、マラソンの高橋尚子選手が活躍したとき、ドイツでは彼女に「スシターボ」というあだ名をつけた話を思い出す。日本人だからスシて。大雑把。どこにでも大雑把な名前を付ける人がいる。

 

 

 

▼ここ何年コンビニに行ってないと言ったら驚かれた。もうコンビニがどうなっているかもわからない。いろんなことがわからなくなっている。コンビニの新商品も知らず、タピオカミルクティーも飲まず、スマホも使わず、宇宙の始まりや地球の滅亡も知らずに死んでいくのだ。急に壮大になった。

 

久々にセブンイレブンへ。べつに変わってなくない? そもそも、外からは見てたわけだし。驚くほど何も変わってない。ソフトクリームを購入。値段を見ないで適当に買ったら300円したので驚く。たっかー。私の月給と同じ。破産しかけた。

『金のワッフルコーン MILK VANILLA』という商品。ソフトクリームに似た見た目なのですがアイスなんですね。クリーム部分は固い。ミルクが濃厚で、コーンもバターの香りがして美味し。クリームが濃くて若干もたれた。みんな、私の知らぬところでこんな美味しい物を食べていたのか。

 

まったく関係ない話だが、ロシア人は借金をしても旅行に行くという話を聞いた。ロシアの通貨ルーブルはアジア通貨危機の余波などもあり、1998年に紙きれ同然になったという。その経験があるせいでロシア人は自国通貨への信用が低い。宵越しの銭は持たないではないが、ある分だけ使ってしまうところがあるのだという。

 

「まったく関係ない話だが」と始まった場合、少しは関係あるものだが本当に関係ないことを書いてみた。そんな気分だったんだ。そういうことはよくないしまったく意味がない、ということを学んだ。

 

 

 

▼マラソンのオリンピック日本代表選考会『マラソングランドチャンピオンシップ』の開会セレモニーで、コブクロの小渕さんが君が代を独唱した。歌い出しを失敗したのか高音が出ない部分もあり、お世辞にも上手とは言えない出来になってしまった。大きい大会ということもあり、緊張していたのかもしれない。

 

伊集院さんのラジオを聴いていたら小渕さんの国家独唱の話をしていた。以前の伊集院さんならどう面白くいじるかしか考えなかったという。だが今度の失敗を見たとき、小渕さんは本当に悔しくて恥ずかしかっただろうし、その失敗を取り返すには東京オリンピックで歌うしかないと思ったらしい。そんなことを考えるようになったのは歳のせいではないかと言っていた。歳をとれば、知識が増すように優しさや思いやりも少しは増すのだろうか。

 

私はどうかと考える。人格の陶冶、研鑽もなく馬齢を重ねてきた。10代と40代の私を較べたとき、どうだろう。知識や慎重さを除けば、残念なことにそれほど変わっていないように思う。知識やスキル向上の話はネット上にいくらでもあるが、どうしたらいい人間になれるのかという話はそんなにないような気がする。いい人間になったとて、何がどうなるということもないからだろうけど。

 

その前に、いい人間とは何かということもある。やはり、おばあさんを背負って横断歩道を渡るような人間ではないか。ジジイは駄目だ。おばあさんでなくては。明日から、足腰の悪いおばあさんを探して歩くことにする。