玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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バニラ

▼大阪土産に、たこパティエという焼き菓子をもらう。タコ焼き味のスナックを個別包装して高級感を出している。たしかに美味しいが、キャベツ太郎のほうが口に合う。安上がりな舌。三つ子の魂百までという諺があるが、この育ちは一生直らないのでは。自分の核となる部分が駄菓子でできている。主にパリパリ食感のスナックでできている。

 

 

 

 

▼シフォンケーキ失敗。生地がうまく膨らまずベコベコになった。ハンドミキサーを買わないとうまくメレンゲが作れない。そこら辺が原因かも。難し。ハンドミキサー買おうかなあ。

 

 

そしてまたパウンドケーキを焼いた。今度は生地にチョコを入れ、ナッツを散らし、ドライフルーツを入れてみる。

 

 

均等にドライフルーツが混ざらない。ドライフルーツが入っている部分とそうでない部分の差が激しい。売り物というのはよくできてますね。

 

パウンドケーキにしろ、パンケーキにしろ、シフォンケーキにしろ、クッキーにしろ、材料は薄力粉、卵、砂糖、バターぐらいしか入っていない。同じ材料で配合や焼き時間を変えると違う物ができる。これはすごいことのような。どういうことかというと、同じ材料で配合や焼き時間を変えるだけで違う物ができるということなんですよ。適当なたとえが見つからなかった。

 

 

 

▼甥っ子そうちゃん(3歳)のお気に入りの歌が、バニラトラックの歌になってしまった。都心で走っているのをよく見かける風俗関係の求人。飽きることなく繰り返し歌っている。みょうに頭に残る中毒性のあるメロディ。

 

 

将来、そうちゃんが悪事を働いて逮捕され、取り調べられたとする。そのとき、刑事さんが「おまえ、あんまり悪いことするなよ。おふくろさんを泣かすなよ」と言ったとき、そうちゃんの頭をよぎるのは、あの日、母の胸に抱かれて聞いた夕焼け小焼けの赤とんぼ、ではなく「バ~ニラ、バニラ、バ~ニラ求人、バ~ニラ、バニラ、高収入!」である。どうしてくれるんだ。やけになって、一緒に歌っている。

 

 

 

▼ロンブーの亮さんが老人介護の勉強を始めたというニュース(YAHOO!ニュース)を読む。そっかー、という。

 

好きにしたらいいと思いますけども、介護を反省の道具みたいに使うな、というコメントを見てなるほどと思う。たしかにねえ。でも、悪いことしているわけではないし、いいのでは。闇営業事件の贖罪のアピールだとしても、それが誰かの役に立つのならそれでいい。100%の善意や崇高な志を求めると、何も始められない。モテたいからという不純な動機で音楽を始めた人が、誰かの心を動かす曲を作ることだってある。完璧な純粋さを求めるより、不純さの中に漂うほんの少しの純粋さに期待するぐらいがいいのでは。

 

 

 

▼映画の感想『ザ・ボーイズ』『クワイエット・プレイス』を書きました。ドラマ『ザ・ボーイズ』は一気に観てしまいました。不純の塊のヒーローたち。見応えのあるブラック・コメディでした。お薦めです。

 

クワイエット・プレイス』は手堅いこじんまりとしたホラー。いまどきちょっと珍しいぐらいの規模の小ささというか。これは風刺とか暗喩の話なのかなあ。