玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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N国党

▼参院選が始まる。NHKから国民を守る党の候補がタレント揃いで、恐れおののく。何かを観て声をあげるということはほとんどないのですが、思わずちょっと声が出てしまった。キャラが濃すぎるぞ。

 

 

このおばちゃん、キャラがどんどん変わっていく。時折みせる顔芸も良い。後ろの人がまったく笑わずに手話を行っているのもすごい。

 

 

この人は、出オチ感がすごかった。政見放送の内容はまとも。ギャップがすごいな。NHKの放送にWOWOWのようにスクランブルをかけ、観たい人だけが受信料を払って観るという主張はいいと思う。ただ、それしか公約がないのかなとも思ってしまう。しかし、タレント揃いな党。

 

 

 

▼映画『デトロイト』を途中まで観る。1967年に起きたデトロイト暴動、そのさなかで発生したアルジェ・モーテル事件を題材にした映画。デトロイト警察の黒人への暴力があまりにひどい。ヨヨヨ‥‥。途中で観るのをやめる理由は、寝てしまうか、つまらなくてやめるかのどちらかですが、この映画は観るのがつらくなって中断した。気分が悪くなるほどハードな内容。明日また観よ。

 

グロッキーになり、太宰治の『斜陽』を読む。なぜか文学に逃避。『斜陽』は滅びゆく貴族の姿を描いた作品。弟の直治という人物は太宰の投影というか、そのものに見える。作中「弟は文学などにかまけて不良になってしまった」みたいなことが書いてあって驚く。文学て不良がやることだったのか。不良かわいや。

 

太宰は大地主の息子であった。周囲の貧しい農民、友人たちからの搾取によって、彼の家の豊かな暮らしがあることに気づき、悩みだす。真面目なんですよね。やがて太宰はマルキシズムに傾倒していく。そんなに富が嫌なら、寄付でもなんでもして働けばいいのに。『斜陽』の直治も同様のことで悩んでいる。だが、直治はすべてをわかったうえで借金を重ねて麻薬や酒へ逃げ、最後は自殺するというですね、もう、本当におまえは何をやっとるんだという。

 

繊細で脆弱すぎたように思える。みずからの身分を当然と思い、傲慢にふんぞり返ることもできず、かといってその立場をかなぐり捨てて庶民と共に汗を流すこともできなかった。悲しいといえば悲しいし、あまりに脆弱で純粋。勇気がなかったとも。

 

 

 

▼映画の感想『万引き家族』を書きました。日本の社会問題が集約された作品。面白かったです。