玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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犯してない罪についての想像力

▼歯石とりに歯医者へ。丁寧な説明を受けてから治療が始まる。歯医者の技術はよくわからないが、スタッフにもとても丁寧な先生なのだ。スタッフに丁寧であれば患者にも丁寧だろうと考えて、この先生にお願いしている。泥棒顔の先生である。歯医者は泥棒顔に限る。

 

 

 

▼SNSの使い方研修。SNSでの失敗が列挙され、企業に与える損害などの話を聞く。かいつまんでいうと「やるな」という。ま、そうなんでしょうけど。

 

だけど、最近の世間の反応はちょっと厳しすぎる気もするのだ。あれはなんでだろう。私の学生の頃はそもそもSNSがなかったんですよね。かろうじてインターネットはありましたけど。YouTubeもTwitterも存在せず、そもそも炎上する場所がなかった。巨大掲示板の2chはあったけれど、少しアングラっぽい雰囲気もあってSNSのように誰も彼もというわけではなかった。2chを知っているほうがどこか恥ずかしいという。

 

若い頃にSNSがあったならば、私も愚かな投稿をしていたかもしれない。今の若い人が馬鹿というのではなく、そもそも若い頃はみんなたいてい馬鹿なわけで、今はその行為が世間に知られてしまう。自分たちは愚かな行為をやらなかったのではなく、やったけど幸いなことに発表の場がなかっただけかもしれない。自分たちは過去に炎上しておらず、だからこそ人をためらいなく叩ける。犯してない罪に対する想像力を持つというのは難しいことなのでしょうか。

 

 

 

▼感想を書かなかったけど映画を何本か。

 

『ブラック・ファイル 野心の代償』

 

 

アンソニー・ホプキンス、アル・パチーノ共演のサスペンス。ただし二人とも主演ではないという。大物が共演すると、なぜかあまり名作になりませんね。なんでだろ。

 

若手弁護士が主役の映画。一ヵ所よくわからない場面があった。主人公は過去の恋人と再会して不倫にはしるのだが、その際、不倫相手の服を脱がして荒々しく尻を叩く。特に攻撃的とかSっぽいという設定もなく温厚な性格の主人公が、尻を叩いたのが気になった。主人公の人格が豹変するとか、過去に何かその手のことでトラブルを起こしているとか、物語に関係があるのかと思いきや、何もない。映画などを観るとき、どうしても画面に映るものから意味を読み取ろうとしてしまう。「チェーホフの銃」というやつです。

 

「ストーリーに持ち込まれたものは、すべて後段の展開の中で使わなければならず、そうならないものはそもそも取りあげてはならないのだ」「この概念は『ストーリーには無用の要素を盛り込んではいけない』という意味であるとも解釈できる」

 

どうしても意味を探してしまう。映画を観終わった後には「そうか、あれは尻を叩きたいだけの人だったか」という感想しか残らなかった。アンソニー・ホプキンスもアル・パチーノも出てたのに。

 

 

『パシフィックリム・アップライジング』

 

 

前作『パシフィック・リム』は面白かったのですが、なぜか今回はそうでもなかった。なんでだろう。前作のイェーガー(この世界のロボ)はみょうにアナログっぽく、使い込まれて薄汚れているわ、動かすのが大変そうだわで、パイロットの思い通りに動かない感じがよかった。重厚感というか。今回は苦も無くサクサク動く感じなんですね。2作目だから進歩して当然といえばそうなんだけど。

 

思えば名作のロボットアニメ『ガンダム』『エヴァンゲリオン』『パトレイバー』は、どれも機体を動かすのに苦労している。操作の苦労とその克服というのも面白さの要素の一つだったのかもしれない。それがないのかな。ま、なんだか今一つ乗り切れなかったのです。あと中国資本の勢いを感じました。今まで地球を救うといえばアメリカが中心だったけど、この作品は中国なんですね。そこら辺は時代を反映しているようで面白かった。

 

 

 

▼ゲームの感想『MTGアリーナ』。今日も今日とてMTGアリーナで遊ぶ。赤速攻が対策されて減った気がする。私の使っているデッキは青黒白コントロールで展開が遅いタイプなのだ。よって赤は天敵だった。自分では何もしてないのに、赤が減ったおかげで相対的に強くなってしまったような。ここらへんが面白いところ。ふーむ、青単デッキ組みたし。