玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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電車

▼花粉症まっさかりの季節ですね。前まではクラリチンやアレグラといった成分が含まれている抗ヒスタミン薬を飲んでいましたが、ちょっと効き目が薄いので少し強めのタリオン、エバステル、アレジオンなどに変えたほうがいいかもしれません。花粉症もいろいろ薬があるので。

 

電車に乗っていたら、入口のドアのところに立っていた60代ぐらいの男性がよろめき、膝からガクッと崩れ落ちて前の女性に抱きつくように倒れました。それこそ魂が抜けるような感じに見えた。女性はスマートフォンを見ていて状況がわかっておらず、悲鳴をあげて男性を振り払いました。痴漢だと思ったのでしょう。女性に振り払われた勢いで男性は電車の床に倒れ、後頭部を強く打つ音が響きました。男性はピクリとも動かず白目をむいており、これは死んだと思いました。

 

幸い、呼吸はあり、次の駅で停車した際、周りにいた人と協力してホームに男性を運びました。それから駅員の方を呼びに行ったり、なんやかやあったのですが。男性は目を覚まし、「大丈夫大丈夫」と帰ろうとするので病院に行くことを勧めたのですが、行ったかどうかはわかりません。

 

しかし、アワアワしてしまい、なかなかうまく動けないなと思います。それと、男性を振り払った女性のことを考えてしまう。男性の意識を確かめたり、運ぶ手順を周りの人と話しているうちに、女性はいつの間にか消えていたんですね。怖くなって逃げてしまったのかもしれない。もしかしたら、人を殺してしまったと考えているのでは。あの状況では仕方ないものの、人を殺したかもしれないと考えて、これからずっと生きていくのはかなり恐ろしいことに思える。実際、あの頭の打ち方だと死んでも不思議はなかった。

 

もし、自分があの女の人の立場だったらどうなんだろう。人を殺してしまったと悩み続けるんじゃないか。そう思ったら、具合が悪くなって次の駅で降りてしゃがみ込むという。想像力ありすぎた。

 

倒れたおじさんが少し鼻血を出していたからティッシュを渡した。花粉症の季節でティッシュをたまたま持っていた。ティッシュなどは自分が使わないから持たなくてもいいや、というのではなく、人のためにも普段から持っておくという考え方もあるのだなとこの歳になって気づいた。あれ、ひょっとして、普通の人は気づいているのか。当たり前のことなのか。そういえば、前にも電車で人が倒れたときに居合わせたことがあったなあ。いろいろありますね。

 

 

 

ピエール瀧さんがコカイン使用で逮捕された。好きな人だったのに残念。麻薬というのは、かつて成功して今はちょっと落ち目みたいな人がさびしさからやるイメージだったのだけど、そういうわけでもないのかな。ピエール瀧さんは役者としても評価されてバリバリやっているように見えた。それでも手を出してしまうものなのか。