玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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▼甥家族がやってくる。炎の保育園児そうちゃん3歳はエネルギーに溢れていた。3歳だから当たり前か。うちひしがれている3歳児はいないだろうし。

 

前に会ったときは2歳で、まだ奇声を上げるだけだった。チンパンジーのほうがやや賢い感じがした。それがなんともう喋れるようになったことに衝撃を受ける。最初に話した言葉は「パパ」だそうで、ずっと一緒にいて面倒をみてきたママとしては納得いかない様子。そういうことってあるよね。

 

3歳児のずる賢さというか、都合の悪い事は聴こえないフリもできる。いいぞお。どんどん狡猾な人間に近づいてきた。私が料理をしていると「何してるの?」と話しかけてくる。「今、美味しいご飯を作ってるから、ちょっと待ってて」と言うと「ウキャキャキャキャ」と笑って踊りながら去っていく。まだ、チンパンのほうが賢いのでは。

 

家にあったもので適当に料理。コンビーフとジャガイモの炒めもの、ニンジンとツナのシリシリ、キュウリと塩昆布を胡麻油で和えたものなど。せっかく作ったものの、そうちゃんは、まったく料理に手をつけない。コンビーフとジャガイモの炒めものも「ママ、二つ食べて‥‥」と、母親のほうに自分の皿を押しやった。おじさん、おまえがどういう対応をしたか、10年後に話すからな。

 

母親(私のいとこ)のほうがしばらく会わない間にずいぶんと太っていた。それもそのはず、こうやって子供の分まで食べるからどんどん太るのだ。私がご飯の前にお菓子をたくさん出したのが悪かったのだろう。ご両親にしても、私がお菓子をたくさん用意していたと思い、「そんなにお菓子ばっかり出さないで」と言いづらかったかもしれない。申し訳なかったなあ。自分のためのお菓子だったんだけど。

 

よく笑う子で、ずっとこちらに微笑みかけていた。拒絶を知らない笑顔というか。自分が微笑んだら、必ず周囲の人は微笑み返してくれると信じているような。まだ世間の底意地の悪さや、人の悪意を知らない純真無垢な笑顔。この頃がもっとも幸せなのかもしれない。ここが人生のピークであとはもう転げ落ちていくだけではないか。手を握れば、あまりに小さくて頼りない。

 

友人の甥はすでに中学生で反抗期。お小遣いを上げても「あ、どーもっす‥‥」と、面倒くさそうに受け取るらしい。その姿には殺意を覚えるという。うう‥‥、やがてはそうちゃんも、そんな中学生に。このまま完全にかわいいまま、ここで死んだ方が幸せでは? 標本にしたほうが完全な美しさを保存できるのでは? 発想がサイコパスじみて怖いから寝よ。

 

 

 

▼頑固で不機嫌、何を考えているかわからないおじになりたかったが難しい。「おい、もう二度と来るんじゃないぞ」などと言いたいわけだが、実際は「すごいねー。もうハイタッチできるの? 賢いなー! 大きくなったら何? 消防車の運転手さん。偉いねー!」って、完全にバカではないか。無制限に甘やかしてしまう。お菓子もオモチャも上げまくってしまう。駄目だ。これは本人のためにならない。

 

次、会ったら、いきなりビンタから入る。ビンタからのジャイアントスイング

 

 

 

▼映画の感想「特捜部Q Pからのメッセージ」を書きました。北欧ミステリ、特捜部Qシリーズの3作目です。主人公カールの具合が悪すぎる。大丈夫なのか。雰囲気は相変わらずすてきですが、本当にねえ、カールどうしちゃったのよ。

 

もうすぐ映画の感想サイトも、1000作品になる。感想を書くのは、観た数よりずっと少ないわけだから、けっこうな数観ていることになる。まったく文章がうまくならないのだな。もうちょっとなんとかなると思ったが、いやあ、人は進歩しない。

 

最後のコメントが7/20で驚く。この日付は今年ではなく去年。以前は「誰か読んでいるのだろうか」などと書いていたが、もはや全部をアラビア語で書いてもなんの問題もないレベルになった。世界に向けて発信していくしかない。