玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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祭り

▼盆近し。田舎なので、家々の門に胡瓜や茄子の馬が並ぶ。もうそういう季節か。

 

以前からモヤモヤするゾーンがある。過去に事故があったのだろう、電柱の傍らにいくつか花束が供えてある。だいぶ時間が経っているからか、花は茶色く乾燥してドライフラワーになっている。もう花を替えにくる人もいないのだろう。その電柱の根元に「〇〇エンペラー 最凶」などと書かれた暴走族のステッカーがビシバシ貼ってあるのだ。供養のつもりだろうか。うーん、このチームに入ってなければねえ、と思わずにはいられない。ステッカー貼ってる場合か。

 

 

 

▼先日、集合住宅の地獄の夏祭りが終わった。燃え尽きた。4月から準備して、まあ本当にがんばりましたよ。ここ何年、これほどがんばったことがあっただろうか。ない。がんばらないために生きてきたのに。今、お祭りマスターと化したわたくしは、どこの祭りでもワッショイワッショイと盛り上げる自信がございます。契約書、依頼文書、パンフ、議事録、収支報告、スケジュール、会場配置図、食券類、メンバー表、企画書等、書類も作りまくった。なにせパソコンを使うメンバーがいないため、書類系は全部私の仕事となった。打ち合わせにつぐ打ち合わせで土日は消えた。いろいろありましたが祭りは大盛況でした。全力で物事に取り組むのはしんどいけど、やはりいい気持ち。

 

学生時代の文化祭は、はじっこの方でちょっと何かをやる程度だったものの、今回は中心で活動した。いやあ、本当にねえ、こんなに大変だとは思わなかった。今後、どのようなイベントが行われようが一切批判しない。千人程度の祭りですらこんだけきついのだから、大きい祭りは大変だろうなあ。川崎にある金山神社のかなやま祭りでは、巨大なピンクの男性器が載ったエリザベス神輿が担がれる。バカヤロウと思っていたが、あれだってねえ、裏ではどんな苦労があるか。

 

ピンクの男性器にすがって、毎晩泣いている担当者がいるのである。知らんけど。

 

 

▼映画の感想「ラ・ラ・ランド」「白昼の死角」を書きました。「ラ・ラ・ランド」はミュージカルが好きでなくても楽しめました。最初が気に入れば最後まで抵抗なくいくかも。「白昼の死角」は、東大生による詐欺事件を基にした話。戦後の香り。中尾彬、学生服の似合わなさがすごい。ゴリゴリのおっさんだからなあ。