玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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許されざるアホ

▼集合住宅の夏祭り会議。子供が喜ぶ企画を考えてくれとの依頼。ベーゴマとか、けん玉とか、竹とんぼとか、笹で船を作るなどアイディアが出るがどうなのだろう。Nintendo Switchスプラトゥーン2でもやってるほうが断然面白くなーい? そういう身も蓋もないこと言うのやめろ。

 

ということで、いろいろ考えたが花火なんていいんじゃないだろうか。これだったら少しは楽しめそう。ウキウキで花火を提案してみたところ即却下された。悲し。子供が火傷すると困るから駄目らしい。べつにちょっとぐらい火傷したっていいと思うんだけど。子供に花火を持たせたらですよ、そりゃ、友達の太腿に花火を向けて戦ったりしますよ。なにせアホなんだから。それがいいと思うのだけど。そこで他人への手加減もおぼえるわけだし。ロケット花火をぶつけ合うのはさすがにまずい(面白いが)としても、うーむ、厳しい世の中。

 

そういえばスペインのトマトぶつけ祭り(ラ・トマティーナ)はなくならないですね。あれも相当批難されてるだろうけど、執行部が根性あるのかな。昔ならいざ知らず、今ならば「食べ物を粗末にするな。世界中に飢えている人はたくさんいる」と抗議を受けそうなもの。抗議の内容はもちろん正しい。正しいが、トマトをアホみたいにぶつけ合うのはやはり楽しいだろう。祭りなどは、アホであればあるほど楽しい。日本でもアホな祭りはあるし、死者が出てもやめない祭りもある。むしろ、アホであったり、死者が出たり、日常を逸脱する刺激があるからこそ楽しいのだろう。祭りのために生きている人もいる。

 

祭りが孕む狂気から考えると、私の花火案は間違っていない。ちょっと火傷するぐらいが面白い。でも、そんな主張が通るわけもない。また、どうしても花火じゃなきゃ駄目だ! と主張する気にもならず「あ、そですか」とすぐに引き下がった。子供は、友達同士集まればほっといてもそこそこ楽しむだろうよ。しかし、面白いことをさせず、ただ怪我をさせないことだけを考えるのは本当に子供のためになるのだろうか。多少怪我をしたって面白いほうがいいんじゃないのかなあ。結局、文句を言われるのが嫌というだけの気もする。この事なかれ精神がいろんなものをつまんなくしてしまっているのかな。