玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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終活

巣鴨のお年寄りの話を聞く。お年寄りの間では、きれいにメイクしてもらった後で遺影の写真を撮るのが流行っているらしい。終活というやつでしょうか。顔をマッサージしてもらい、目の位置を上げて、さらに吊り上げてテープで固定し、その上からメイクをしてもらうことでまるで別人のようにきれいに撮れるという。メイクやマッサージだけで撮影前に1時間ぐらいかかる。えらい気合の入りよう。そんで、若いカメラマンが「きれいですね~。かわいい、かわいい」などと褒めてくれるという。料金は2万円ほどらしい。なんだ、それは。年寄りのホストクラブか。

 

ダンナといえば、今更褒めてくれるわけでもなく、褒められたところでどうということもないだろう。そりゃ、若いカメラマンのほうがいい。最悪の場合、ダンナはこの世にいないこともある。そう考えれば、いいサービスかもしれない。孫に写真を見せたところ「実物と違うから、あんまり親しみがわかない」と言われたそうである。スマホの加工アプリで若い子たちは散々盛った写真を撮っているが、年寄りのほうがもっと盛っているのだった。

 

 

 

▼集合住宅の夏祭りの準備。去年の会計報告を眺めていたら、大赤字を出していることに気づいてしまった。しかも、一目では赤字とわからないよう、収支がトントンに見えるように巧みに加工をしている。どうやら、夏祭りを続けたい人たちがいて現状を隠しているようなのだ。住民のコミュケーションのためにある程度の予算をとって、赤字を出すのはかまわないとは思う。だが、それを隠すとなると問題。

 

去年と同じレベルの祭りをやると大赤字は避けられない。で、収支を黒字にするために、有名ブランド(サントリー、キリンなど)の飲み物ではなく、得体の知れない飲み物などを売りつけるとか、食べ物を2、3倍で売れば収支はトントンにできるかもしれない。だがですよ、いきなり物価が2,3倍に上がって、わけのわからないメーカーのを売りだしたら、住民からえらい文句言われるような。これ、私が怒られるのかな。

 

だが実際、夏祭りの費用についていろんな集合住宅でも問題になっており、2016年に国交省ガイドラインを改正して指導を行った。イベント等の費用は管理費ではなく自治会費から賄うように求めているのだ。祭りに興味のない人や、参加しない人だって大勢いる。そういう人たちも管理費を払っているわけで、管理費という税金のようなお金を流用していいわけがないという意見もある。

 

というわけで、今年の祭りはどうしたものかなー。去年と同じで採算度外視の赤字覚悟で行くか、周りから批難されても赤字にならぬよう高めの値段で飲食物を売っていくべきか。今ならば、ぼったくりバーの店長の気持ちがわかる。柿ピーを3万で売りつけたい。

 

 

 

▼映画の感想「先生を流産させる会」を書きました。世の中にはいろんな会がある。雑すぎる感想。