玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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大風

▼老眼鏡を買ったり、靴を買ったり。新しい物を買うと心が浮き立つし、どこかへ出かけたくなる。しかし、すさまじい大風だった。ちょっと覚えがないぐらい。花粉症がひどいのでマスクをつけて外出。家に帰ってマスクを取ると、マスクの中にまで砂が入り込んでいて驚く。

 

畑の中の道は砂が舞い上がり、黄砂の中を進んでいるようだった。農家のおばちゃんが私を手招きして何かを言っている。近くまで行って聞いてみると「ここで30年農家やってるけど、こんなものすごい風はじめて!」と興奮している。たしかに風はひどいけど、人をわざわざ呼び寄せて言いますか、それ。見知らぬおばちゃんと暴風の中で立ち話。

 

おばちゃんの甥のマサヒロ(50歳ぐらい)がこの春、結婚したそうです。マサヒロ、おめでとう。誰。

 

見知らぬおばちゃんのところで買ったフキノトウを天麩羅に。美味し。

 

 

 

▼打ち合わせまで時間があったので、見知らぬ街の見知らぬ床屋(1000円)に突撃。道場破りの精神。初めてだけど「いつもと同じ感じで」と言ってみる。理容師さんは一瞬、キョトンとした顔をしたものの「いつもはたしか‥‥、短めでしたっけ?」と応じてくれた。なるほどそう来るのか。逆らわず、すべて相手の言う通りに切ってもらう。

 

打ち合わせの現場につくと、相手から「頭どうしたんですか。なんかイワトビペンギンみたいな頭ですね」と笑われる。短くて立ってるということだろうか。

 

 

悔しいので「『イワトビペンギンにしてください』って注文して切ってもらったんだよ」と言う。我ながら、わけのわからぬ注文。しばらくはイワトビペンギンのまま暮らしていく。

 

 

 

新じゃがと鶏胸肉のとろっと照り煮クックパッド)を作る。新じゃがではないものを使ったので、皮を剥く。胸肉はパサつくと美味しくなくなってしまうけど、これは肉に水分が残っていてジューシー。肉はなんでもそうだけど、使う1時間ぐらい前に冷蔵庫から出して常温にしておくと美味しくできる気がする。レギュラー入りしそうな出来。ニンジンのシリシリもそうだけど、特に凝った材料や手間をかけずに美味しいというのが嬉しい。

 

料理、掃除、靴磨きとか、すぐに結果が出るから嬉しいのかなあ。30代の頃はわりと短期間で結果が出る仕事が多かった。理事会の仕事もそうだけど、3年かかるプランなどもあるわけで、そうなると早く成果が見たいという気持ちが出てしまう。料理や掃除はすぐに成否がわかるわけで、そのわかりやすさを求めてついそういった方向に行ってしまうのだろうか。

 

とても普通の日記だけど、日記とは元来そういうものじゃないかね。突然の問い掛け。

 

 

 

▼映画の感想「ダーク・プレイス」を書きました。シャーリーズ・セロン主演のサスペンス。地味、かつ入り組んでいる。実際の犯罪は偶然が積み重なってこういうふうに起きることもあるのかなあ。あまり面白くはないけど、じっくりした作品でした。