玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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深読みの世界

▼えらい揉める部署のお手伝いをすることに。今まで心安らかにやってきたというのに。

 

人は3人いれば派閥ができるといいますが、もっとひどいのかもしれない。4人になれば2対2の争いになり、生き残った2人組は1対1で争うようになる。それが人。悲し。

 

 

 

▼カレーは甘口しか食べられないという甘口ちゃんに、女性のインスタグラムの見方を教えてもらう。普段使う化粧品の紹介写真なのに、そばにさりげなくブランド物のアクセサリーが置いてあったり、料理の写真が二人分あって何も言及せずに男の存在を匂わすなど、いろんなやり方で自慢するテクニックがあるという。まあそうなんでしょうねえ、という話。

 

でも、そんな小さな虚栄心ぐらい見過ごしてもいいのではないか。多かれ少なかれ、誰だってそんな感情はあるだろう。だけど、「小さな虚栄心ぐらい見過ごしてもいいのではないか」と許容する態度を見せれば、自分をより大きく見せようとしていると甘口ちゃんに思われそう。それを恐れる私がいるわけで、何も言えない。高度な読み合い。もはやこれはエスパー同士の戦い。黙って目の前のタイヤキを食べるのみ。

 

タイヤキは人の心を読んでこないから偉いと思います。

 

 

 

▼ちょっと前に心理学者のアルフレッド・アドラーの本が流行った。その本の中に、ある仙人の話があった。贅沢もせず、人里離れた山の中で暮らす仙人がいた。彼は村の人から尊敬されていた。ある日、村は開発か何かで全員が引っ越すことになってしまった。すると、引っ越す必要のない仙人も、村人について一緒に引っ越したという話。一人でいると誰もチヤホヤしてくれないわけで、仙人ですら尊敬されたかったという。

 

アドラーは、他者からの評価を自分の幸せにするのではなく、自己満足を自分の幸せにすることを勧めている。たしかにそれは健全な考えなのだろう。でも、ブランド物が欲しい、ちょっと人に自慢もしたいという動機だって、それで本人ががんばれるのならいいように思う。あまりにも自己満足のみを求めすぎるのも窮屈なような。他者からどう見られるかを意識しなければ楽かもしれないが、それも行き過ぎれば社会性を失うことに繋がりそうである。ほどほどなのだろうなあ。

 

自分をさらけだしすぎてもいけない。できるところからである。いきなり全裸はまずいから、適度に下半身だけ露出して生きていく。

 

 

 

▼本当にねえ、くだらないよ、書いていることが。そんな人間の上にも桜は咲いていた。春の暖かな日射し。

 

 

 

▼映画の感想「マネーモンスター」を書きました。無責任に投資を煽ってたら、損をした人に人質にとられましたという話。ジョージ・クルーニージュリア・ロバーツが出ています。うーん、あんまり面白くない。