玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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サウジ

▼打ち合わせ。サウジアラビアの方と食事。お酒も飲まれていた。イスラム教のはずなんだけど、いいのかなあ。宗教的にはダメなはずだけど、彼の家庭では親も隠れて飲んでいたという。戒律の強さは地域差や家庭によってもまちまちらしい。

 

仕事そっちのけで、サウジアラビアについて教えてもらう。どうだっていいんだよ、仕事は。その方は年金で暮らしているのだけど、サウジは国外で暮らす者に対しては年金を大幅にカットしてしまうという。国が半分ぐらい取りあげてしまうんですね。富に対する感覚が西洋とは違うとのこと。

 

政策を決めるのが王族であり、王族による独裁が行われている。北朝鮮と同じような独裁国家であるにもかかわらず、国際社会からあまり批難を浴びないのは、世界中に石油を売っているという事情から。そんなわけで、政府に目を付けられた人間は、勝手に資産を凍結されたりもするという。恐ろし。

 

国外居住者に対する年金をとりあげるのは外貨が流出するのを防ぎたいということらしい。国内でちゃんとお金を使いなさいよという。サウジの人たちは国外に出ないかぎり、そのシステムにはなんの疑問も持たずに暮らしているという。生まれたときから、そうなのだから、そういうものかもしれない。

 

彼は今、東京オリンピックについてさまざまなマニュアルを作っているという。東京に何百万という外国人が来た時、自国では問題ない振る舞いをしたときでも日本では法律に触れることがあるという。たとえば、応援している選手が競技に勝ったとき、興奮して裸で騒ぐだとか。厳格に日本の法律を適用すると逮捕者が出てしまう。だが、オリンピック中のわずかな滞在期間のためだけに、日本での振る舞いや文化を勉強して来いというのも、現実的には難しい。文化的齟齬をどうやって埋めていくか、法律の適用の仕方など警察と話し合いもしているという。なかなか面白そうな仕事。

 

いろんな仕事があるものです。で、とりあえず、私に3億ぐらいくれんか。石油王にしてくれんか。

 

 

 

▼「この世界の片隅に」がテレビでやっていたので、また観てしまった。観るたびに発見がある。片渕須直監督のインタビューもあった。やはりこだわりがすごい。食糧事情が苦しい中、楠木正成が考案した楠公飯というのを登場人物が食べる場面がある。実際に監督は楠公飯を作って食べてみたという。映画内では、日付が示されて8月15日まで時間が進んでいくのだけど、当時の天気や温度も調べ上げて再現しているという。そこまでやるかという。尋常じゃないこだわりがあってこそ、ああいった作品ができるのだろうなあ。

 

 

 

▼映画の感想「けものフレンズ」「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン-」「風の勇士 ポルダーク」(シーズン1)を書きました。「けものフレンズ」は、けものがワイワイする。「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン-」はイギリスのコメディ。面白かったです。タイトルがどうにかならんのかと思う。

 

そして「風の勇士 ポルダーク」。1700年代後半、イギリスの恋愛ドラマ。主人公がたまらなくかっこいい。