玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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才能

▼今年もあと残すところ2か月。あっという間だよね、ほんと。はあー、今年何やってたんだろー。なんもやってない‥‥。

 

そして月初といえば管理組合から月報が届く。居住者の皆様の投書を読む。今月の目玉は「子供が朝晩、駐輪場で蚊に刺されて困ると言っていた。なんとかならないか」というものだった。ひええええ。蚊に刺されたぐらいで管理人に投書が行くとは。マジか。ムヒを塗れ、ムヒを。

 

私を含め、やや頭がヤバめの人が多い集合住宅に住んでいます。

 

 

 

日本シリーズ第5戦を見る。横浜が辛勝。ラミレス監督の采配に人情味のようなものを感じる。シリーズずっと不調だった桑原を1番で起用しつづけていた。打撃が好調である9番の倉本と入れ替えるということを普通ならやりそうなだけど、やらないんですよね。結果、桑原はラミレスの期待に応えて、ここ2戦は結果を出している。短期決戦で不調の選手を使い続けるのは危険だが、やり返すチャンスを与えるというのもやはり面白い。ラミレスは現役時代はパフォーマンスも多く、ずいぶん陽気な選手に見えたけど、監督になったらまったく違う印象。感情を滅多に出さず粘り強い采配を振るう。選手を悪く言わないのもいい。横浜ファンになってしまいそうである。

 

そもそも子供の頃からの惰性で中日を応援していたのだけど、横浜ファンになってもまったく問題ないのではないか。一本の川が流れていたとして、百年前と今でもその川の名前は変わらないが、流れている水は別のものである。私が好きだった選手はもうだいぶ引退してしまった。今の中日にはあの頃の水は流れていないのだ。とはいえ、駄目なときにこそ応援するのがファンではないかという考え方もある。

 

あるんだけどー。ここ最近毎年5位じゃーん。弱いとつまらんというのもありますね。

 

 

 

▼プログラミング能力の高い人と話す。普通、エンジニアは得意な言語があって、仕事の性質によって言語を使い分ける。それでも、なるべく自分の得意な言語で済ませようとすることが多い。新しい言語の習得はそれなりに大変だし、不具合が起こることも考えられる。安全に行きたいのだ。

 

今日、話した人は新しい言語もすぐ習得してしまうらしく、どんどん新しいことに挑戦していく人だった。仕事とは関係なく言語を習得している。休みだろうがなんだろうが、一日中、言語を書いているという。今まで何万時間を言語に費やしてきたのだろう。才能という言葉があるけれど、それはありがたいだけではなく、けっこう厄介なものかもしれない。才能に恵まれていればいるほど困難を伴うようにも思える。

 

イチロー選手などは子供の頃からずっと父親に練習を付き合ってもらって、ほぼ365日野球漬けの日々を送っていたという。他にやりたいこともやれず、もうそれしかやれないとしたら、これはねえ、やっぱりちょっとなかなか大変に思えるのだ。果たして普通の人にすべてを犠牲にしてそこまでできるのかという。お金も儲かるし、好きなことでご飯が食べられるんだからいいじゃないと言うかもしれないけど、自分の人生をすべて捧げられるかというと難しい。才能はある意味、祝福でもあるし、呪いでもあるように感じる。自分にある程度の能力があるとわかった以上、やるしかないというか。本当はそんなに選択の余地もないんじゃないのかなあ。

 

私のような中途半端な人間は、能力に溢れた人をうらやましく思うものの、やはり大変だなあとも思うのです。

 

 

 

▼映画の感想「干物妹!うまるちゃん」を書きました。日常系アニメです。こんなに甘やかしていいものなのか。