玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

このブログの内容はすべてフィクションです

歯、埋まる

▼欠けた部分に金属の歯を入れた。先生から樹脂ではなく金属のほうが良いと薦められる。樹脂はまだ新しい技術で、金属のほうが持ちが良いと聞く。金属にもいろいろあって一番良いのが金らしい。今は金の相場が上がっているのでちょっと値段が張るようです。まさか自分の生活に金相場が関係してくるとは。お値段はざっくり8万円。以前、金の相場が安かったときには5万ぐらいでいけたそうだけど。当時、金買ってた人は相当儲かりましたね。40%も値上がりしてるぞ。

 

で、悩む。うーん、8万かー。どうしたものか。まあねえ、飼っているチワワのショコラちゃんをカリスマ美容室でトリミングしてもらってもだいたい同じぐらいかかるしなあ。そう考えると8万てお得感あるなあ。むしろ安すぎない? などと変な嘘をついたところで金は却下。8万はないわー。先生も、私の顔を見れば「こいつはカネの匂いがしない」とわかりそうなものだけど。「庶民用のやつで」とお願いする。ステンレスを入れて2200円でした。台所の味がする。

 

 

型どりをしたのちに、欠けた部分(右から二番目の右側部分)を作る。ここゴソッと欠けているのわかりますか? もうこれが欠けたときの恐怖感といったら。あの歯がボロボロ欠ける感触は背筋が寒くなる。2,3回に分かれて欠けていったんですね。で、一番右側の歯は下に支柱がついており、なんと取り外し可能で遊べるようになってます。楽しい! 

 

本当は遊ぶためではなくて、できた金属を嵌め込む際、邪魔な右側の歯を取り外せるようにですけど。当たり前か。この型が気に入ったので、お土産にくれと言ったら頂けました。みんな、もらわないのかなあ。この模型を2200円で買ったと思えば、まったく惜しくない。おまけに欠けた歯も治してもらえたのだ。ついている。

 

 

 

▼集合住宅の総会に出た。午後1時開始で終了はまさかの午後9時前(休憩は5分のみ)という。想像以上に地獄の総会であった。クレーマーばかりの集合住宅に住んでおる。来季の役員になってしまったわけだが、これもきっと私が前世、大勢の奴隷をアフリカからアメリカに売り飛ばしたとか、サクマドロップでハッカだけ残して食べたとか、なんらかの悪事を働いた報いであろう。恐ろし。

 

役員への吊るし上げが本当にきつくてねえ。無給でやっている善意の人ばかりなのだけど、あんなにケンカ腰で質問するから誰も役員やりたがらないんじゃないのかなあ。総会には初めて出ましたが、会社の株主総会とあまり変わりがない。あの雰囲気は何回経験しても慣れない。

 

 

 

▼2017年のCS覇者は横浜DeNAベイスターズに決まった。シーズンを圧倒的な強さで終えた広島が敗れるとは、短期決戦の恐ろしさですね。ラミレス監督の采配がとにかく冴えわたっていた。結果的に点差は開いたものの面白い試合だった。石田投手を一回であっさり見切って交代したのにも驚く。シーズン中ならば先発が一回二失点したぐらいで交代させることはまずない。短期決戦ならではの非情な采配で英断に思える。石田投手のプライドは相当傷ついただろう。日本シリーズで登板するチャンスがあるだろうから、やり返してもらいたい。

 

広島には焦りが見えた。総合力(特に投手力)では横浜を圧倒していたはずなのに今日は出る投手、出る投手、打ち込まれてしまった。シーズン中にはない展開だった。ラミレスの采配が的中し、こんなはずではないという焦りのうちに自滅していった印象がある。いつもはチャンスを逃さない打線が残塁の山を築いてしまった。シーズンでは四番鈴木の怪我による欠場を見事に埋めた松山が横浜に抑え込まれたのも痛い。

 

ラミレスは勝利監督インタビューで采配を褒められた際、「僕はただ決断しただけ。実際にやったのは選手」と選手を讃えている。先日の試合で代打の乙坂選手が結果を出したときも、代打の進言をしたのは光山コーチと言っていた。人を立てることができる器の大きさもあるのかもしれない。今永、濱口、山崎など若い投手の活躍も目覚ましく、筒香、ロペス、宮崎を中心とした打線は破壊力がある。ちょっと中継ぎに心配があるし、内野守備と先発、代打がもう少し揃えばということもあるけれど横浜はかなり強くなった。ソフトバンクとの戦力差は相当なものがあるけれど今年の広島に勝ったのだから、すばらしい勝負ができるはず。応援したい。

 

横浜が日本シリーズに出るのは19年ぶりという。すごいなあ。生まれた子供がもう成人してしまう。横浜は権藤監督の後は弱い時代が長かった。いつもシーズン前の優勝予想ではビリを横浜においてから、残りの5球団を予想するのが当たり前だった。それがここまで強くなるなんて。惜しむらくは三浦がいるときに日本シリーズに出られたなあというのがあるけども。日本シリーズ、横浜の戦いに期待。これからは横浜がCSの常連になることも有り得る。私が応援する中日はしばらく暗黒時代をさまよいそうな予感。

 

 

 

▼映画の感想「氷点」「私の男」を書きました。「氷点」は殺人犯の子供を、被害者が引き取って育てる話。1966年公開の作品だけあって価値観の違いも面白いし、出てくる役者(津川雅彦、森光子など)がみんな若いのも面白い。若尾文子さんは相変わらず妖しい美しさ。

 

「私の男」は浅野忠信、二階堂ふみの禁断の愛を描いた話。エロエロである。エロエロエロエロぐらいある。うっかり家族で鑑賞して、変な空気になってほしい。