玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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委員

▼今まで逃げ回ってきたものの、集合住宅の役員をやることになりそうである。私の担当を見たら、とんでもなく大変な役になっている。理事になってた。理事って白髭たくわえてからやるんじゃないか。セクハラとかしてないけど理事になれるのだろうか。これまで逃げてきた報い。なにせやる人がいなくて、みんな逃げ回っていると聞く。小学生時代、誰も学級委員をやりたがらず先生が切れたことを思い出した。まさにあれからなんも進歩してないのだった。

 

今までまったく読んでこなかった総会議事録(100ページ以上ある)に目を通すと、決めなくてはならないことの多さに愕然とする。これ、もう仕事と変わらないというか、仕事以上の能力がいるような。BS、PLなどに基づいて議論が行われているが経理やってないと数字読めないのではないかと不安。簿記三級ぐらいじゃきつそうなんだけどー。

 

動く予算も億を超えるものがあり(住居設備、駐車場の改修など)、私が携わってきたどの仕事より金額が大きい。相見積りとって業者との折衝とか、総会の資料作り、総会開いて住民への説明とか、完全に仕事である。居住者、みんなこんなことやってたのかなあ。

 

いくつか問題があるが防災用井戸の掘削というやつが難題なのだ。そもそも井戸なんているの? と思うんだけど。災害時の飲料においては個人備蓄で済むのではないかとか、防火用にも使えるからやっぱり必要とか、いろいろ意見がある。防火用って実際どの程度役に立つかも疑問である。井戸を掘れば設備にメンテ費用はかかる。飲み水として使うには定期的に検査もしなければならない。市に申請すれば掘削に補助金が出るが、災害の際には井戸を市民に開放する義務も出てくる。そうすると水の奪い合いが起きる可能性があるので、市に補助金申請をせずに周辺住民には井戸の存在を隠して居住者だけで井戸を使用すべきだなんていう議論が行われているのだ。いろいろエグイ話もしているのである。ちょっと楽しいかも。

 

総会までに議事録を読み込んでおかないとならないらしい。オンラインゲーム「クロスアウト」でハロウィンイベントが始まったので、頭の悪そうな車を作って敵を破壊しまくろうと思っていたのだけど。そんな場合ではないようです。前任者から膨大な引継ぎ資料を渡された。うーむ、しかしですね、前任者の人、たいしたことやってないのでは‥‥。

 

 

 

▼あまりにも住居の規模が大きくなると、発生する問題も専門性が高くなって居住者では判断できないものが増える。マンションコンサルタントに依頼して意見を訊くという案も出ているが、本当に必要かもしれない。またそれも費用が発生するし、コンサルもいい加減なところがある。今度はコンサルの選定という作業が発生する。それについて住民の意見をとりまとめ、相見積りを取り、費用を計算し、契約を結びって、考えただけでクラクラくる。

 

ちょっと前にシムシティという街づくりゲームをやっていたが、リアルシムシティとして考えれば楽しめるのではないか。あっちはゴミ処理施設がなかろうが下水設備がなかろうが警察がなかろうが住民が出ていくだけだったが、今回は本当に怒られるからなあ。

 

怒られたくない。

 

 

 

▼映画の感想「ファイ 悪魔に育てられた少年」を書きました。「デスノート」や「カイジ」が好きな人は楽しめるかもしれません。いろいろひねった韓国産サスペンス映画。今ならGYAO!で無料配信しています。