玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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まや道

▼打ち合わせと打ち合わせの間に時間があり、近くにあった図書館に入る。1時間ぐらいで読めそうな本を探していたらアナウンサー小林麻耶さんの自伝「まや道 向かい風でも笑顔の理由」を見つけた。「道」は「みち」と読みます。

 

 

この本を手に取る人は小林麻耶さんのファンか、そうでなければわたしのように「なにか香ばしい予感がする」と意地悪な期待からではないか。なにせ、まや道である。とんでもないところに繋がってそうじゃないか、まや道。読み始めたら文章は読みやすくするすると入ってきた。30代の悩みを素直に吐露してあり、共感するところが多々ありました。

 

恋愛をあきらめた多忙すぎる局アナ時代から、結婚を焦ってちょっとおかしくなってしまった30代半ばまでを訥々と語っている。20代の女性アナウンサーに求められているのは能力などではなく、笑顔や未熟さなど、そこにいるだけで愛されるようなマスコット的役割というのを冷静に分析している。30代になるとそういった扱いに、心が軋みをあげてくるのかもしれない。

 

30代になれば結婚を意識し、周囲からのプレッシャーもあって、しだいに追い詰められていく。20代の頃は、入社2年目から月に3日ほどしか休みがなかったと書かれている。過労死やブラック企業などを報道するテレビ局がこれではまずいのでは、と思えるほど働いていて、30代になったら急に「早く結婚しないと」と圧力をかけられたら、そりゃ、頭にもきますよ。

 

テレビでの小林麻耶さんは、ただのぶりっ子というイメージでしたが、この本では人見知りで自分に自信が持てない繊細な女性という、かなり違った面が見えてくる。人見知りなどなさそうに見えて、学校になじめずいじめられた話や、美人ゆえの女性からのやっかみ、「男に媚びて仕事をもらっている」と周囲に思われているのでは? と思い込み、どんどん追い詰められていくさまはかなり辛そうに思えました。負の思考から抜け出て、明るく立ち直っていく様子も描かれており、良かったです。

 

巻末にはアイドルと勘違いしたようなポーズを決めた写真が掲載されており、「そういうところが嫌われる原因だからな!」と思わせてくれるのもいい。それすら、今ではわざとやっているのかもしれません。でも、やっぱり自分大好きなんだろうけど。一人の女性が自己を肯定できるようになった成長物語としても読めます。小林麻耶さんがとても好きになりました。良かったですよ。女性の方は特に共感するところも多いと思います。

 

 

 

▼CREATIVERSE

今日も今日とて穴掘りゲーム「CREATIVERSE」である。穴掘って、敵倒して、素材採って、武器作っての繰り返しである。穴はいくつかの層に分かれていて、普通の地下、マグマ、汚染された層となっている。この汚染された層が厄介で、汚染地帯にいると体力がみるみる減っていく。紫の汚染水に落ちると、薬を飲んでない限り即死である。薬も作るのが大変。んで、敵は強いという。

 

 

敵を倒すには良い剣がいるが、その良い剣を作るにはここの敵を倒さねばならぬという堂々巡り。どうすりゃいいのだ。

 

で、わたくし、考えましたよ。一匹ならなんとか倒せる。このゲームは建築ができるのだ。この汚染層の土地を掘りまくって、自宅近くに敷き詰めれば、そこから敵が湧くのではないか。4×4マスぐらいの小部屋を作り、敵を一体だけ湧かせて倒して素材を採る。天才!

 

 

2階部分にある茶色い小部屋が今回作った実験室。ウシシシシ、これで敵を湧かせてボコボコじゃーい! そう思ってたわけですが、湧いてこないのである‥‥。うーむ、条件が違うのだろうか。で、4×4マスでは小さすぎるのかと5×5マス、6×6マスと建物をちょっとずつ大きくしていく。なにせここの敵は強烈なやつが多くて、こちらの体力がごっそり持っていかれるから2体湧くとそれだけできつい。

 

 

で、最初のうちはちょっとずつ床面積を増やし、壁を作り、扉をとりつけて実験室を拡張し、出なかったらまた壊してとやっていたわけです。しかし、人は怠ける生き物である。もう面倒くさい。一々壁とか作ってらんない。壁を作らず、汚染床だけをひたすら敷き詰め始めた。はっきりいって、この状態で魔物が大量に湧いたら即死である。

 

 

手抜き工事発生の瞬間を体感した。こうして重大事故は起きる。だが、それでも面倒くささに勝てないのが人間の真理である。人間ではなく、おまえのだろうが、といわれそうだけど。

 

結果、実験は失敗して16×16マスの汚染床を敷き詰めても何も起きないのだった。うーむ、なぜだ。汚染度が足りないのかなあ。一応、この実験にとりかかる前に、もっと簡単に素材が集まるマグマ層の床を敷き詰めて同様の実験を行った。そっちは、ちゃんと魔物が湧いたし、なんと宝箱もたまに湧くのである。宝箱には貴重な鉄が入っている。ただし、敵がそこそこ強いので様子を見に行くと殴られる。

 

 

扉の隙間から、ほとんど盗撮状態で中を見ていたのですがよくわからない。奥に光っているのが敵です。入ったら殴られるし。この状態だと左右は壁でわからないのだ。こういうとき、どうするか。水族館である。人はこんなときガラスを使ってきたではないか。ネットで検索してガラスの作り方を調べると、ガラスは、珪砂(けいしゃ)、ソーダ―灰、石灰石の3種類から作られるとある。このゲームにはソーダ―灰と石灰石はない。で、ためしに砂を釜?のようなもので焼こうとすると、ガラスができたわけですよ。フヒヒヒヒ。

 

 

建物の正面部分をガラスに入れ替え、中の様子がスケスケでわかるようになりました。敵が3体いるのが見える。汚染層で敵を湧かす計画は失敗したものの、いろいろ得るところはあった。工夫が楽しい。