玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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いい医者

▼会長の句会の雑用のお手伝い。お年寄りが集まる場でよく話題になるのが「いい医者が少ない」ということである。若い人はあんまりこういうことはいわないが、そもそも医者にお世話になる機会が少ないのだろう。なにせ年寄りはみなよく医者に通う。通うどころかハシゴしている。医者から医者への生活だ。仕事に通うがごとく医者に通う。

 

話をよく聞いてみると、いい医者には共通点がある。治るか治らないかではないのだ。足腰の痛みなどはすっきり治ることは少なくて加齢からくる慢性的なものが多い。とすると、医者に行っても痛み止めをもらったりマッサージをしてもらうぐらいしかない。お年寄りの話を聞いて思うのは、共感してほしいということである。「痛いんでしょうねえ」とか「大変ですねえ」と同情してほしい。

 

医者のほうは一人の患者に多くの時間を割けないし、なるべく多く患者を診たい。症状だって前に来た時と同じわけだし。そうなると、どうしたって前と同じ処置になるだろう。医者からすれば、同じ話なんかいちいち聞いてられないというのはもっともなのだけど、患者はどこの医者にかかっても劇的に改善することはないのだから、話を聞いてくれて多少なりともすっきりした気分で帰れるのがいい医者ということになる。そもそも治らないのだ。

 

医者がお年寄りに共感できないのは時間的余裕がないこともそうだけど、痛みが理解できないからだろう。歳をとらなければ足腰の痛みは知識としてしかわからない。自分の身に起きないと実感がない。どうすればいいのだろう。痛いところがある患者同士、傷を舐めあう場みたいのがあればいいのかなあ。言い方。気をつけて。

 

この句会とかカルチャースクールというのも一助にはなるのかもしれない。ストレス解消の場になっている。なにせみな医者の悪口がすごい。医者についてだけではなく、全体的に悪口がすごい。とまらない。歳をとっても人格的に完成するということはまったくないのだなあと感心する。むしろ暴走する。リミッターが外れる感じがある。わたしなどは警察も怖いし社会の目も怖い。ちゃんと発言に気をつけてルールを守って暮らしている。そこへ行くとお年寄りは、棺桶を改造してロケットエンジンを積んでくるところがある。いつ死んでもいいという命知らずとは勝負にならない。

 

 

 

▼そういえば先日、NHKで万歩計で歩いた歩数によってポイントがもらえるポイントシステムを紹介していた。健康になってポイントももらえるいい仕組み。スマホでもできそうですし。ポイントカードなどもいるから初期投資はかかりそうだけど、健康になって医者にかかる回数が減れば自治体の医療費は減るかもしれない。わたしがいた会社も行政に売り込めばよかったのだなあ。まだ間に合うかもしれん。

 

 

 

攻殻機動隊実写版のトレーラーが公開されました。

押井守監督の劇場版が基になっているのでしょうか。アニメの実写化というとこれまで数々の煮え湯を飲まされてきたが今回はどうか。主演はスカーレット・ヨハンソンです。トレーラーを見る限り、かなり期待できそうなんですよねえ。期待していいのかなあ。煮え湯を飲まされる準備はできている。

 

 

 

▼上馬キリスト教会のツイッターをよく見ています。

豊富な宗教知識と適度な不謹慎さのバランス。神をも恐れぬ神様いじりの姿勢がすばらしい。

 

 

 

 

GYAO!をのぞいたらSF映画の名作「第9地区」がやっている。明日までですけども。エビちゃんを応援したい。