玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

このブログの内容はすべてフィクションです

幹事

▼お盆、友人たちと会う。友人が幹事をやってくれるので助かる。幹事をやるのが好きで、それにはまる時期というのがありそう。わたしは中学から大学時代ぐらいまではけっこう熱心にやっていた。それからは憑き物が落ちたように飽きてしまった。男女関係のいざこざでグループがひどい状態になるのを見たからかもしれない。男は全員、体の真ん中についている棒を切り落とせばいいと思うんです。唐突に不穏な始まり方。

 

今回の連絡はメールで来た。いまどき、LINEじゃなくメールて。わたしだけがいまだにガラケーを使い続けているからだろう。迷惑かけてるなあ。ガラケーからスマホに替える時期を逸してしまった。現状、携帯もほとんど使っておらずお守り代わりに持ち歩いているようなもの。ずーっと月1000円ぐらいしか払ってない。まったく電話もかかってこない。はたしてわたしに知り合いはいるのだろうか。すべては幻ではないか。これ、携帯じゃなくて虎屋の一口羊羹かもしれない。羊羹なのにメールできるなんてすごい。

 

しかし、わたしなどまだよいほうで、友人Mと連絡を取るにはファックスである。あの人、あれでよく生きていけるな。爆笑問題の太田さんや武田鉄矢さんもスマホや携帯を使ってないそうだが、それクラスである。お付きの人に全部やらせるという。もっとも、友人Mは自分でやっている。

 

急な時間・場所変更にはまったく対応できないが、それで困ったこともない。友人Mに何かすごい能力があるのではないかと思ったが、思えば携帯がない頃は、みんな普通にやっていたことだった。本当のところ、どれぐらいまでなくて平気なのだろう。ファックスがなくても手紙や電報もある。最終的にはノロシという手がある。でも、ノロシの準備をするぐらいならスマホがいいと思うんです。

 

 

▼友人A子は熱心にオリンピックを観ている。A子の応援基準は国ではなく顔だという。とにかく顔の良い選手を観ている。美女が演技ではなく、苦しんだり、悔しさに顔を歪めたり、涙するのがたまらない。そして、納得がいかず怒鳴り散らしたり、怒っているさまに身悶えるという。「白人女の怒りっぷりは、たまらないものがあるのよねえ。グヘヘヘヘ」といっていた。

 

紹介する病院がない。