玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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電子タバコ

▼盆近し。お隣から野菜をもらう。無農薬で作っているそうで、話を聞いてみるといろいろ大変そう。近くに農薬を使う畑があると、そちらからの虫が無農薬のほうに流れて来てしまうという。無農薬は無農薬だけで固まって作った方がいいらしい。なるほど。

 

野菜を頂いてジュースと煎餅を渡す。ジュースはamazonから、煎餅はどこかから頂いたもの。頂きもので生きている。

 

 

イチローがメジャー通算3000安打達成。めでたい。達成の瞬間を観ようと、朝5時から起きて観ていたので眠い。場所は、野茂がノーヒット・ノーランを達成したクアーズ・フィールドですね。あの日は雨だったけど、今日は眩しいほどに晴れていて抜けるような青空と白い雲だった。

 

 

▼今日も今日とてカードゲーム「Magic Duels」をプレイ。スピード優先のデッキにしたい、パワーにも対抗したい、魔法の除去を入れたい、飛行も入れたい、エンチャントもアーティファクトも入れたい、吸血を入れて裏切りカードを使ってウハウハしたい、などとあれもこれもやっているとどっちつかずのデッキになる。器用貧乏にならず長所を伸ばしたほうがいい。苦手なタイプがきたら潔くあきらめるのだ。そのほうがトータルで勝率が伸びる。まるで人生のようである。

 

出たー、すぐ人生とか言い出すパターン。とりあえずなんでもかんでも人生に結びつけるのやめよ。

 

ランク10に上がった。一番上は40なのでまだまだ先は長そう。大天使アヴァシンという強カードを引いてから、あきらかに負けが減った。弱いカードしか持ってなかったときは、強いカードをバンバン出してくるデッキに反発していたが、いざ自分が強いカードを持ってみると同じ事をやっている。人は自分がなりたくないものになってしまう。

 

 

電子タバコが急速に普及しはじめた。タバコを吸わない身としてはありがたい。学生の頃、周囲でタバコを吸っていた友人たちは大人への憧れや反発というのが動機になって吸っていたように思う。単にかっこいいと思っていたのかもしれない。わざわざ健康に悪いことをお金を出してやるという愚かさが、不思議とかっこよく映ったのだ。

 

わたしは父親がヘビースモーカーだったのでタバコが大嫌いだった。吸ってみたこともあるが、ちっとも美味しくなかった。中学生の頃、みんなで集まってタバコを吸ったことがある。そのとき、友人Gは散々ゲホゲホとむせた後に「う、うまい‥‥」と言ったのだ。アホか。そんなにむせておいてそれはないだろうと思った。だが、そこで見栄を張って吸い続けられるかどうか、その後の生き方に関わってくるように思う。そういう合理性の欠如があるほうが、楽しい人生を送れてそうである。でも、電子タバコになってしまえばそんなバカなこともなくなるのだろう。むせないだろうし。

 

正しい大人とか、つまらない大人になりたくないという幼い反発としての「タバコ」が存在していたように思う。だが、これ、電子タバコになるとちょっとよくわからなくなってしまうような。あえて悪いことをやるというのが抜け落ちてしまう。電子タバコを吸っていたら不良といえるのだろうか。先生は健康に悪影響がなくても指導をするのだろうか。そこにいるのは、口から白い煙を出す、なんだかわけのわからない奴なのである。