玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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病院など

▼参院選だった。前からよくわからないのが選挙速報である。翌日には結果が出るわけだから、なんでどの局もリアルタイムで報じるのだろう。明日わかることが今日少しだけ早くわかったとて、どうだというのか。そんなことを思いながらゾンビ映画を観た。どうでもいいゾンビ映画を観るぐらいなら選挙速報を観るのもあり。

 

 

 

▼キアヌ・リーブス主演の「47RONIN」を観る。忠臣蔵が基になっているというが、出てくる日本人が全員英語を喋っているので驚いた。赤穂のお姫様は乙姫様のようだし、というか全員衣装が変だし、魔物は出るし、天狗も出る。ファンタジーなんですね。ここまでくると逆に潔い。珍妙日本である。日本人同士でも、安野という武士に呼びかけるとき「やすぅ~のぉ」というアメリカ人ぽい発音で呼んでいた。それでも2時間観ていると慣れる。「やすぅ~のぅ」にも慣れる。キアヌと真田広之が刀で斬り合うところは良かった。キアヌは和服が似合うなあ。

 

でも、最後に四十七士が切腹をする場面、ここだけは違和感が拭えなかった。今までドラマで観た忠臣蔵の切腹場面は、ひとりひとり呼ばれて、最後は辞世の句を詠んで切腹というのが主流だった。「47RONIN」は前代未聞の四十七人同時切腹システムである。豪快。ギネスに申請とかしそう。

 

 

 

 

▼足の炎症の検査結果を聞きに病院へ。原因は不明。正直な先生よ。ともあれ9割がた治ったので良しとしたい。一週間近くもかかってしまった。ケガをして良いことがあるとすれば、ケガをした人間の気持ちがわかることだろうか。しかし、それもケガが治れば忘れてしまう。

 

病院の待合室でおばあさんに話しかけられた。認知症の最初の段階は、まず道順がわからなくなることらしい。家から病院まで一本道なのに迷ってしまう。おかげで来るのに時間がかかるという。ご飯を食べたかどうか、さっき言ったことを繰り返すなどはだいぶ先の段階らしい。おばあさんから突然「あんた、ハットリさんの息子によく似ているね」と言われた。

 

これほどどう答えていいかわからないことも珍しい。「よく言われるんです」が正解だろうか。

 

 

▼夜、N氏から電話。部屋にゴキブリが出たから退治しに来てほしいとのこと。乙女か。電話を切った。すぐに「俺がレースクィーンだとしたら、それでも見殺しにするか」とメールが来る。来世、レースクィーンに生まれ変わってから連絡してこい。