玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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トレーニング

▼一緒に仕事を請けているN氏がトレーニング器具を購入。「夏に向けて腹筋を6つに割るのだ」と張り切っていたN氏である。器具を見にN氏のお宅へ。腹筋台に背もたれ、足元にはバーが付いていて、一台でお腹、背中、腕、太もも、ふくらはぎなどのトレーニングができる。テレビの宣伝でよく見かけてましたが、こういうのって本当に効果があるのかと思っていた。

試しにやらせてもらったところ、これはもうえらく腹筋に効く。効果があるかどうかと言われれば、ありありです。効かないわけがない。ただ、ここにすばらしい参考書があったとします。これを全部憶えれば東大合格だとする。だが、1ページ読むなら誰でもできるが、全部憶えられる人がどれだけいるかという問題がある。器具はお金で買えても、やり通す意思は買えないのだった。

N氏はビリーズブートキャンプも1日目で逃げ出した敵前逃亡野郎であった。今回も購入当初は腹筋を6つに割ると言っていたのに、遊びに行った日には「腹筋割れているのも、やりすぎで気持ち悪いよね」などと言っている。おまえ、まったく割れてないだろうが。ぷよぷよではないか。なんで割れたときの心配を。さらに、器具が新品同然なのに「半額で買わない?」などと言うのだった。

見たところ、そのすばらしいトレーニング器具はN氏の腹筋を鍛えるよりも、猫のホームズの新しいキャットタワーとして使われている。初めからキャットタワーとして買ったと考えると後悔もない。むしろ「キャットタワーなのに腹筋もできる! すごい!」となる。この考え方を薦めたい。

以前、出版社の人が「英語の参考書とダイエット本は、同じ人が買い続けている」と言っていたが、トレーニング器具もそうかもしれない。



▼昼、フライパンでお好み焼きを作る。トイレに行っている間に「ちょっとフライパンを見ていて」とN氏に頼む。

トイレから戻ってくるとN氏が「焦げそうだけど、これ、いいのかな~? どうなのかな~?」と言っている。たしかにわたしは見ていてくれと言ったが、本当に見ているだけなのだった。焦げるところをしげしげ観察するのではなく、ひっくり返してほしかった。

恐るべきポン山コツ夫、デクの棒太郎、無駄メシグラ子。猫とどっちが役に立つか難しいところ。

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