玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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N氏のPC 人狼オンライン

▼一緒に仕事をしているN氏が新しいPCを購入した。仕事用ではなくゲーム用である。仕事など、最新のPCでなくても十分できる。3Dモデリングなどをしなければ、今のところもっとも負荷のかかる作業はゲームかもしれない。

で、新しいPCで最新のFPSゲームをプレイするN氏である。自慢したいから見に来い、今すぐ来いという。素直な人だなあ。

N氏ご自慢のPCでゲームを立ち上げると、CPUに負荷がかかったのか、ファンが唸りをあげてものすごい勢いで回り出す。「はっはっは!このPCでできないゲームはない。Core i7の性能を見よ!」とご機嫌だったN氏だが、3分ほどしたら画面が突如ブルースクリーンになり、ゲームが強制終了した。呆然とするN氏。嬉しくてたまらないわたし。今日も他人の不幸でご飯が美味しい。ありがとうございます。

ゲームを起動するには高性能のCPUがいる。CPUの性能は足りているが冷却ファンのほうがCPUの加熱に追いついてない。PCのほうが「よーし!」と本気を出すと落ちてしまうという。

以前、会社に泊まっているとき、いびきのうるさいKさんという先輩がいた。「ぐおおおお」という、獣の唸り声のようないびきをかいて寝るのだが、しばらくすると「誰か叫んでなかった?」と不思議な顔をして目を覚ますのだ。おまえだ、おまえ。と思ったが、何も言えなかった。N氏のPCはKさんのようである。Kさんは「いつも眠りが浅くてなあ」とぼやいていた。Kさん、お元気でしょうか。N氏のPCはどうでもいいです。


▼ちょっと前に流行した人狼というゲームがある。人狼オンラインというのがヤフーにできたので、ちょっとやってみました。

プレイヤーは村人側か人狼側になり、自分の正体がばれないようにお互いの正体を探りあう。昼は投票で人狼にばけた村人を処刑し、夜は人狼が村人を一人襲う。村人側が人狼をすべて処刑すれば村人の勝ち。人狼が村人と同数になれば人狼側の勝利となる。誰が村人で誰が人狼であるかを交渉から推理していくゲームです。説得力が物を言う。

専門用語が多いので慣れるまで大変ですが、慣れると面白い。ただ、18人のゲームとなると、かなり時間もかかるし疲れますので、なかなかつらい。そんで、まあ、けっこう揉める。

昼に処刑されるか、夜に人狼に襲われ死亡した人は霊界に行きます。ゲームオーバー組で、ここに来ると何もできない。生きている人たちのチャットを見ながら、あれやこれや言うだけである。

そこでわりと怒る人がいる。自分の推理をまくし立てたが、村人に理解されずに処刑されてしまったのだ。ここがこのゲームの難しいところで、本人の推理が当たっていても、うまく説明できないと殺されてしまうことがある。

正しいことを言っても、物の言い方によっては他のプレーヤーから反感を買ってしまうこともある。そうすると、もはやゲームの勝ち負けを超えて「コイツ、嫌なヤツだから処刑しとこ」という空気にもなってしまう。処刑されて怒っている人はわかってないようだけど、実は処刑された原因はこの人の性格にあったのではないかと思った。

相手のことを直接悪く言っているわけではないのに「なんでこれぐらいわかんないんだろ」という気持ちがチャットの行間から伝わってしまうというか。相手を侮る気持ちというのは言葉にしなくても十分伝わってしまう。実に恐ろしいゲーム。

人の説得、物の伝え方、感情を覆い隠す、そんな難しさを考えますと、こういうの仕事だけで十分だからもういいかと思いました。で、人狼はやめた。もっとのどかな遊びがしたい。お花畑でチョウチョを追いかけるような遊びをしたい。なんだそれ。
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