玉川上水日記

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映画「超高層プロフェッショナル」

超高層プロフェッショナル Steel / 1979年 / アメリカ / 監督:スティーヴ・カーヴァー / ドラマ 高い所に登れるほどえらい! 【あらすじ】 高いビルを建てます。

 

 

【感想】 原題の「Steel」(鋼鉄)というのがかっこよすぎる。無骨。鋼のような肉体と意思を持った男たちが高層ビルを建てるという、そのまんまのお話。それでよいのです。 1979年公開ということで、だいぶ古い。映画の雰囲気がのんびりしていて陽気で、何かに似ていると思ったら、子供の頃によく観ていたアメリカドラマそのまんまなんですね。特攻野郎Aチーム、冒険野郎マクガイバー、超音速攻撃ヘリ エアーウルフなど。懐かしいなあ。勧善懲悪、かつハッピーエンド。正しい者は無敵。全体的に、バカかつ女好き。すばらしい。

 

屈折してない陽気なアメリカが体現された映画。時代の空気を強く感じる。きっと今ではこういう映画は撮れないのではないか。 現場監督のマイク・キャットン(リー・メジャース)は、トラウマから高所に登れないという設定である。それを見抜いた部下から「臆病者の監督の下では働けないぜ」みたいなことを言われてしまう。力を示さないと下がついてこないというのが、いかにもこの時代、この業界っぽいなあと思いました。で、ちゃんとそのトラウマを克服する。 冒頭で、社長のビッグ・ルー・キャシディ(ジョージ・ケネディ)が建築現場のビルから転落する場面がある。映画を観終わった後に知りましたが、スタントマンのA・J・バクナスがマットの上に落ちることができず、着地を失敗して死亡している。後から思い返すとゾッとする場面である。だが、あの場面をカットせずに使ったのは良かった。 ストーリーはけっこう無茶苦茶(鉄骨を盗みに行くとか、最後の場面とか)なところもありますが、まあ、こういう時代だな! ナハハハハ! と、強引に乗り切ってしまえる陽気さがある。乗り切ろう。細かいことは気にしないで楽しめばいいんだと思います。迷いがないとか、強さこそ正義で乗り切れた時代の勢いを感じる。

 

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