玉川上水日記

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映画「キラー・エリート」

キラー・エリート
Killer Elite / 2011年 / アメリカ、オーストラリア/ 監督:ゲイリー・マッケンドリー / アクション

【あらすじ】
傭兵を引退したダニー(ジェイソン・ステイサム)は恋人と幸せな暮らしを送っていた。
しかし、ある日、彼の傭兵仲間ハンター(ロバート・デ・ニーロ)が監禁されている写真が届く。ハンターを助けたければ、三人の元SAS(イギリス特殊部隊)隊員を暗殺しろという内容だった。なにこのめんどい依頼。

【感想】
ふだんアクション物をあまり観ないから点数が甘めになってしまうかもしれない。面白かったんですねえ。トップ絵がグラサンばかりである。殺し屋はグラサン好きなのかな。ジェイソン・ステイサムとデ・ニーロが対決するのかと思いきや、対決するのはイサムちゃんと元SAS隊員スパイク(クライブ・オーウェン)でした。

とにかくアクションがすばらしい。

これは、椅子に縛り付けられていたイサムちゃんですが、そのまま走り出してクルッと回転して相手の背中で椅子を壊すという曲芸です。曲芸ではない。デ・ニーロもちょいちょい美味しいところを持っていきますし、いいですね。

一応、実話を元にした物語といいますが本当かなあという。そもそも「傭兵」というものについて考えたことがなかった。主人公ダニーは凄腕の傭兵でしたが、ターゲットの車の中に子供が乗っていたのを見て「もう、殺し屋やめる‥‥」となってしまう。繊細なお人やね。よく傭兵やってこれたな。

で、こうやって恋人と田舎で悠々自適な生活を送っていた。しかし、今まで散々殺してきた人がビデオ屋のバイトを辞めるみたいに簡単に傭兵をやめられるのだろうか‥‥。知らんけど。

依頼内容を確かめもせず、ノリと金額で引き受けたハンター(デ・ニーロ、左)は依頼を失敗。依頼主に監禁される。その失敗した依頼をイサムちゃんが代わりに果たせというもの。で、殺人ではなく事故死に見せかける工夫とか、交通事故を起こさせる工夫とか、最近の傭兵の暗殺技術ってものすごいんですね。狙われたら死ぬしかない。

ダニーの恋人をハンターが護衛する場面がある。最初、彼女はハンターを警戒するものの、ハンターの人懐こい笑みで、ものの30秒ぐらいで親しくなってしまう。懐に入り込むのがとてもうまい。傭兵という職業のわからないところであるが、これはもし彼女を殺す依頼が出た場合、友人のようになっていてもあっさり殺すのだろうか。傭兵には傭兵の倫理観があって、こういう人間は殺さないというのがあるのでしょうかね。

この映画でターゲットにされる元SAS隊員はたしかに悪辣なことをやっているが、そうじゃない場合も現実には存在する。国の邪魔になるとか。そういうことを考えると、ちょっとモヤモヤしないでもない。映画は勧善懲悪アクションという内容で楽しめました。


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