玉川上水日記

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映画「ホビット 思いがけない冒険」

ホビット 思いがけない冒険
The Hobbit An Unexpected Journey / アメリカ、ニュージーランド / 2012年 / 監督:ピーター・ジャクソン / ファンタジー


ピーター・ジャクソンの横綱相撲。
【あらすじ】
ビルボが、ガンダルフに丸めこまれて旅に出ます。

【感想】
今更ですが、ようやくこの「ホビット 思いがけない冒険」を観ました。期待を裏切らない面白さ、そしてワクワク感。最高ですなあ!三部作の一作目ということで、あと二つも、この続編が観られるなんて嬉しすぎる。

「ロード・オブ・ザ・リング」で上がりきった期待を裏切らない作り。シリーズ物は、好評だった前作を基準として観てしまう。その結果、どうしても過剰な期待をしてしまうので、たとえある程度のレベルの作品でも「前よりつまらなかった」と言われることが多い。1を超えた2を作ることは本当に難しい。まだ1を超えられるかは不明ですが、それでも裏切らない滑り出しになっています。それだけでもすごいよ。

お話は「ロード・オブ・ザ・リング」の前章にあたる。ドワーフたちが故郷を取り戻す旅に、フロドの祖父であるビルボ(マーティン・フリーマン)が同行するというもの。

今回は、ヒゲだらけだ!ビルボの家で好き勝手に食べ物をあさるドワーフたち。真ん中は、困惑するビルボさん。

もうねえ、画面を眺めているだけで楽しい。美しい風景や、名物の空撮も、いつもどおり。

魔法使いのガンダルフ(イアン・マッケラン)が、旅のメンバーにビルボを加えることを提唱する。ビルボは当初、ドワーフたちから足手まといだと思われるし、ビルボ自身も危険な旅に乗り気ではない。

また、ガンダルフ自身もビルボを加えることが本当にいいのかどうか、明確な根拠を持っていないように見える。ただ「この人がいるとうまくいく」という説明できない感覚というのは確かにある。なぜかと訊かれたときに具体的に言えないから困るのだけど。本当に「なんとなく」としか言えない。

そんなの勘だろうと言われれば、そうなんですよね。だが、情報や条件が限られている中で、正しい判断をし続けることができる人というのはいる。本人にもよく理由はわかっていない。とっさに体が動くとか、そういうのに似たことなのだろうか。どうやったら、この勘が冴えるかということを考えているのだけど。

よくこんな名状しがたい感覚を話に織り込んだと感心してしまった。もちろん、ビルボが主人公だし、ビルボが動き出さないと話が進まないという物語の都合はあるのでしょう。それを別にしても、ガンダルフの自分でもよくわかってないけどビルボを連れていったほうがいいという勘がね、面白かったんですね。

あと、今回はガンダルフが活躍したなあ。おじいちゃん、ちょっと都合が良すぎるぐらいの大活躍だった。誰もが期待しているものを期待を裏切らずに撮るという、ピーター・ジャクソン監督の手腕のすごさも感じました。ファンタジー好きの方は是非是非。

あ、そうそう監督自身がドワーフに似ていたのもちょっと面白かった。




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