玉川上水日記

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映画「ザ・レッジ -12時の死刑台-」

ザ・レッジ -12時の死刑台-
The Ledge / 2011年 / アメリカ / 監督:マシュー・チャップマン / ラブストーリー、サスペンス


自分が正しいと言い続けるならば。
【あらすじ】
飛び降りをしようとしている男が、不倫相手との恋を語り出します。のんびり語ってる場合でもない。

【感想】
ホテルで支配人を務めるギャビン(チャーリー・ハナム 下の写真左)の元に、美しい人妻シェーナ(リブ・タイラー 下の写真右)が部下としてやってくる。住まいが同じマンションだったこともあり、ギャビンは食事に招かれる。厳格なキリスト教原理主義者の夫ジョー(パトリック・ウィルソン)と、神を信じないギャビンは宗教について激しい議論を繰り広げる。

シェーナは夫に感謝をしつつも愛することができず、やがてギャビンと恋に落ちてしまう。

主題がよくわからない作品だった。原理主義はいけないよということだろうか。ギャビンのルームメイトはゲイである。ジョーは、キリスト教によればゲイは罪であるから悔い改めるように言う。ルームメイトを否定されたギャビンさんは、キレてしまう。ギャビン自身はゲイではない。原理主義者の押し付けというのは、観ていて嫌な感じがする。だが、ギャビンはギャビンで神を激しく否定する。

ギャビンは二年前に交通事故で娘を亡くしている。娘の死が神への信仰を捨てさせたのかもしれない。しかし、いくら神の存在の証拠がないとはいえ、信仰を持つ者をやたらに批難するのもどうかと思う。ギャビンの主張自体は間違ってはいないように見える。だが、自分の主張が正しくても、強硬に主張を押し付けることは正しいのだろうか。ギャビンのやっていることも無宗教の原理主義に見える。

自分が正しいと主張し続けるなら、相手も正しさを主張し続ける。歩み寄ることはないだろう。

こちらは夫のジョーさん。俺は信仰のためなら自殺できるぜー、余裕だぜーと自慢。キリスト教は自殺禁止なのだけど。意味不明。

で、このちょっと危ないジョーは、鋭い感によってギャビンと妻の浮気を突き止める。そこでギャビンに「おまえが12時までに飛び降りないと、妻を殺す!」と脅迫。盛り上がってまいりました!

ここからトップの写真に戻るんですけど。この映画、飛び降りようとするギャビンさんがシェーナとどうやって親しくなったとか、説得する刑事に語るわけである。でね、自分が12時までに飛び降りないと監禁されたシェーナが殺されるっていうのを、12時5分前まで言わないんですよ。そういう大事なことは最初に言って!のんびり、馴れ初めを語っている場合か。アホである。

案の定、時間が足りない。ここでギャビンさんがのんびりしていたのは脚本上の都合なのだろう。でも、ちょっとどうなんだと思う。犯人はすぐ捕まるところにいたし‥‥。

あと、シェーナを演じたリブ・タイラーが脱ぎます。監禁されているところでも、口にSMグッズのような物をはめられて、脱がされている。リブ・タイラーファンの方はいいのかもしれない。

結論としては「原理主義よくない。主義主張はともかく、家族は大切に」なのかなあ。それとギャビンさんが、映画が始まってすぐに「奥さん、監禁されてる」って刑事に言っていれば、この悲劇は起きなかったでしょう。2時間も馴れ初め語ってるからさあ!


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