玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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遺伝子

▼今日も暑かった。群馬県館林市は39.5度まで上がったそうで、今年は40度越える地域がありそうですね。しかし、暑い日があるから作物も美味しく育つのです。お日様のおかげだよ、お日様ありがとう!

などというやせ我慢がきかないほど暑かった。お日様、コノヤローの心境であった。わたくし、冷房の申し子として生きていきたいのです。大きくなったらガリガリくんの梨味になるのが夢です。

▼先日、NHKでやっていた遺伝子についての番組を観ました。樹木希林さんと平岳大さんが出ていた。

中国では子供に遺伝子検査を受けさせ、その子の適性を調べ、得意分野の習い事をやらせているという内容だった。これは、おそらく一部の富裕層を取り上げたのだろう。実際に「ダンスに向いている」と判定された子が、ダンスを習って全国大会で優勝したということだった。これからは中国だけでなく世界中で、子供の英才教育に遺伝子検査が使われていくのだろう。子供に転んでほしくないのだろうなあ。うまいこといってほしいという気持ちはわかる。

遺伝子検査によって自分の適性がわかるというと、それに抗う余地がないように思える。検査結果を絶対のものと信じ込んでしまうのが怖い。なんでもできるという人がいるとすれば、反対に、なんでもできない人もいるだろう。

遺伝子検査で「なんの取り柄もない」と判定されてしまったらどうなるだろう。わたしの悪口は、やめろ。そんな人っていないのだろうか。必ず誰にでも取り柄があるとも思えない。歌が好きな子がいたとして、適性がないからやめたほうがいいという結果が出たとする。

じゃあ、歌手はやめて他の方向を目指して、それでうまくいったから良かったと思えるのかしら。挑戦して挫折する自由って、あるように思うのだけど。あとになって「遺伝子検査で向いてないって出たから‥‥」という後悔をするほうがもったいない。

遺伝子検査というとなにか冷たい感じがして、人間の敵と認識してしまう場合もあるかもしれない。遺伝子検査の結果に負けないとか。だが、そう闇雲に否定するのではなくて、判断材料が一つ増えたぐらいの気持ちで接すればいいのだろう。今後は、増えていく情報に対して、その情報をどう判断するかが重要になっていくのでしょう。

なんだかんだで最後は覚悟の話になりそうな気もする。たとえ失敗する可能性が高くてもやってみるとか、病気になる可能性が高くてもこれをやりたいとか。変な言い方ですけど、やりたいようにやって失敗する自由はある。転んだら転んだで、いろいろわかることもありそうだけど。もちろんうまくいけば、それにこしたことはない。

失敗してもうまくいっても、せいぜい八十年ぐらいしか生きられないんだから、好きにやればいいんじゃないのかねえ。などと、結局投げやりなことを言ってしまうのだった。
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